議会委員会 議事録
 
2011年 12月 12日(月)
11年12月 文教委員会 都立高校改革について




〇島田委員 私からも新たな都立高校改革推進計画の骨子について質問をさせていただきます。先ほどもありましたが、幾つかダブる質問等もありますので、観点も変えたりして質問させていただきたいと思います。
 先ほどもありましたが、教育再生円卓会議では、東海地方の私立の全寮制の中高一貫校の取り組みが紹介されておりました。その中で、海陽学園の葛西先生が、幼稚園のお受験や塾通いによる弊害を取り上げ、ゆとり教育の中で基礎力を身につけさせ、特に人間関係の原体験を持たせる仕組みをつくることによって、読書力もあり、空想力もあり、人との関係もうまくいくような体制をつくることが大事だということをおっしゃっておられました。
 家庭や地域の教育力の低下がいわれておりまして、全寮制で、親元や地域から離れ、特別な教育を受けることの重要性は理解できますが、この特別な教育を受けられるのは、高額所得のある一部の人々に限られているのが現状であるというふうに思います。
 私も、海陽学園のモデルになっておりますイギリスの上流階級の子弟が通うイギリスの名門のパブリックスクール、イートン校、これは私立の学校でありますけれども、そのイートン校に行ったことがありますが、名門の全寮制学校から学ぶべきことは多々あるというふうに思いますが、果たして公教育が同じようなことをできるかは疑問が残ります。
 都教委では、過去に全寮制の都立高校である秋川高校、私の地元ですけれども、秋川高等学校を設立しましたが、既に廃校となっており、失敗に終わっております。都議会民主党の代表質問でもありましたが、今、教育機関が教育のすべての面倒を見るのではなく、家庭教育や地域の教育力をかりることが、今、本当に求められているのかなというふうに思っております。
 都教委は、さまざまなタイプの学校を教育改革で設立してきましたが、都立高校改革の中で、全寮制の学校についてどう考えるのかお伺いをいたします。


〇直原都立学校教育部長 平成十八年度に開校しました都立大島海洋国際高校におきましては、島外の生徒を含む大半の生徒が寄宿舎に入居し生活しており、現代の若者に不足しがちなこらえ性や規範意識を学校全体ではぐくんでいくという理念のもと、現在、教育活動に取り組んでおります。
 全寮制の学校には、異なった年齢の生徒が生活をともにすることによる交流を通じて、確かな学力とともに、社会の中で生きていく上でのコミュニケーション能力、協調性、リーダーシップなどを醸成する効果があるといわれております。このような全寮制の学校での取り組みについては、学ぶべきところがあると考えております。


〇島田委員 今、答弁にもあったとおり、こらえ性や規範意識を学校全体ではぐくんでいくということは非常に大切だなというふうに思っておりますが、例えば新しく全寮制の学校をつくるという計画は、今のところはないのかなというふうに思いますが、知事は今回の円卓会議で、破壊的な教育改革とおっしゃっております。
 私は、この言葉にいささか疑問を持っております。教育は百年の計といわれまして、長年の積み上げが大切なのかなと。
 教育現場では、次から次へと新しい政策が課せられ、現場で疲弊の声が聞かれているというのが現状ではないかなと思っております。破壊的な教育改革という言葉のインパクトはありますが、実際どんな教育改革なのかも何も示されていないのが現状であります。
 このような中、今回の都立高校改革では、社会的自立の基盤となるために知育、徳育、体育のバランスのよい教育が重視されております。知、徳、体のバランスのよい教育は、極めて当たり前なことであると思いますが、今、必要なのは破壊的な教育改革よりも、当たり前のことを当たり前にやるということが本当に重要なことではないかなと考えております。
 これらの観点を踏まえまして幾つか質問をさせていただきます。
 最初に、学力についてお伺いいたします。
 先ほども質疑がありましたが、教育の基本には知、徳、体のバランスが大事であり、特に知育、すなわち学力、特に都立高校においては、進学後や社会人になる前に基礎学力を身につけることが重要であるというふうに思います。
 日本の高校生は大学の進学率が高いわけでありますが、特に都立高校の白書を見ますと、都立高校では平成八年、大学進学率が二七・三%だったのが、二十一年ではこの十数年で五〇・四%、二人に一人が大学に進学しているというのが今の都立高校の現状であります。
 近年、大学での専門的な教育内容についていけるだけの基礎学力がない生徒が多く、問題になっております。大学でもAO入試や推薦入試の広まりとともに、一方で大学の勉強についていけない学生が多いことから、学力を重視した選考を採用すべきとの声も出ております。
 このような現状を踏まえ、今回の都立高校改革でも学力の定着と伸長を最初に挙げ、各学校の設置目的に応じた学習到達度基準を明確にし、校内で統一的な指針による授業を実施することで、生徒の学力を保障するというふうになっております。
 まず、お伺いいたしますが、各学校の設置目的に応じた学習到達度基準とはどのように設定するのかお伺いいたします。


〇坂本指導部長 都教育委員会は、平成二十二年度から指定校十五校において、本年度からはすべての都立高校において学力向上開拓推進事業を開始いたしました。この事業の中で、各学校は高校入試等の結果分析から、入学当初の生徒の学力実態を把握し、目指す学力の到達目標を定めた学力向上推進プランを作成しております。
 今後は、このような取り組みに加え、学校の設置目的に応じた教科別学習到達度の基準を設定してまいります。


〇島田委員 その基準なんですけれども、結構重要だというふうに私は思っておりまして、特に先ほどからもあるとおり、学校の先生方や、それから生徒の理解、実態に合った到達基準の設定が大切なのかなというふうに思いますし、到達基準を設定する際にはわかりやすい基準が求められるのかな。
 例えば先ほど来、グローバル教育とありますけれども、例えば英検二級をとか、一級、準一級とか、そういうわかりやすい指標にすると到達目標がわかるということで、それに向かってどうすればいいのかということがわかると思います。
 あるいは、大学進学からいえば、今のセンター入試だとか、そういうわかりやすい指標をある程度その中に入れた方がいいのかなと。
 また、そういう学校ごとにいろんな状況がありますので、例えば基礎学力の統一試験を都立で、都教委の方で開発してやるとか、それぞれのレベルに応じたわかりやすい到達基準を設定するのが大事かなと、そんなふうに思っております。
 そして、教科ごとの学習到達度基準の明確化、その到達に向けて努力することは大変重要なことだというふうに思いますが、一方でその到達基準を設定した場合、基準に到達できなかったらどうなるのかという問題があると思います。
 現在の都立高校、特に先ほども退学率のことが問題になっておりましたが、中堅校から底辺校の退学率が高いことはたびたび問題になっております。都立高校の白書によりますと、平成二十年に入学した生徒の卒業までの状況を見ると、三年間の間に中途退学した生徒の割合である未卒業率が一〇%以上の学校が十五に及んでおります。これは、三百人生徒が入学した場合は、卒業するまでに三十人が退学するという現状があるわけです。そういう学校が都内で十五校あるということは、大きな問題だというふうに思っております。
 中途退学の理由では、先ほどもありましたが、五五%近くが学業不振や学校生活、学業不適応とのことであります。
 ちなみに、学力による退学の理由はそういうことなんですけれども、経済的な理由の退学率は、民主党の高校無償化政策によって平成十七年度から二十二年度にかけては、都立では、二・六%だったのに対し〇・二%と。私立では、四・九%だったのが三・五%ということで、都立においては退学者が七十七人から四人ということで、非常に大きく減っていると。経済的な理由で退学が減っているということは、民主党の政策が非常に有効であったというのはちょっとつけ加えておきます。
 いずれにせよ、到達基準に達しない生徒がいる場合、その生徒をきめ細かくフォローし、すべての生徒に都立高校で社会で自立するための基礎学力を身につけ、卒業してもらうということが重要であるというふうに思います。
 学習到達度基準を明確にすると同時に、その基準を上回るレベルアップの教育の体制、そして学習到達度基準に達しない場合のフォローアップの体制、この構築が到達度基準をつくるのとセットでこの体制をつくることが重要だというふうに考えておりますが、局の考えをお伺いいたします。


〇坂本指導部長 各学校では習熟度別授業を行い、生徒の習熟の程度に応じて学習できるよう工夫したり、土曜日や長期休業日に講習等を実施したりして、生徒それぞれのレベルに応じて学力の定着と向上を図っております。
 特に、学習のおくれが生じた生徒がいた場合、補習をしたり、レポートを提出させたりするなどの追加の指導を行い、生徒を一定のレベルまで引き上げております。
 こうした生徒のレベルに応じた指導体制を各学校で充実するよう、今後とも指導してまいります。


〇島田委員 今ありましたが、先ほど教科主任制度のことについてはありましたが、私は逆にしっかり教科主任という人を位置づけて、そして、その教科、例えば英語科なら英語科教科主任のもとにチームで統一的な指導、今まで確かにばらばらな指導だったのを、統一的な指導で全体の学力を上げていくんだという組織も本当に大切だと私は思っております。
 そして、次に、先ほどもありましたが、理数教育についてお伺いいたします。
 今回の学習指導要領の改訂でも重視しているのが理数教育の充実でありまして、知事の所信演説でも、PISA、OECDの国際学習到達度調査によれば、外国と比べて我が国では、科学への興味、関心や科学の楽しさを感じている生徒の割合が低いなど、若者たちの間で理科離れが起こっていて、このままでは日本の国力の源たる技術の開発も衰えかねないという非常に危惧の念が示されているわけであります。
 私、たまたま昨日、私の地域は工業地帯が集積している地域もありまして、日立国際電気の方々にお伺いしましたが、ものづくりの人材では、逆に今、地方の生徒を採用している。本当は、地元でいいものづくりの人材があれば、今、地産地消という言葉もありますけれども、地域の人材を入れたいのに、逆に地方の方がいいんだと。都内の特に工業高校のことをいってましたけれども、工業高校のいい人材がいないというようなことをいって、何とかしてくださいと、地域でいい人材を育てたいんだというふうな話がありました。本当に科学技術の充実の必要性が今、求められているところだというふうに思います。
 今回の都立高校改革でも、このような観点から理数教育の充実が挙げられております。特に、実験や観察等を通じた体験的、問題解決的な学習を通じての生徒の思考力、判断力、表現力を伸長させるために必要な授業方法やカリキュラム等について研究する云々というふうにあります。
 ただ、現状はどうでしょうか。都立高校の教育課程表を何校か私も拝見させていただきました。ある学校では、高校の二年生段階で文系と理系に分かれている学校があったり、あるいは、理系の理数の科目が少ない学校もありました。
 私は、将来、社会に出たときのこと、物の見方を養うためにも、すべての普通科都立高等学校では、文系や理系に偏るのではなく、文理融合したカリキュラムにすべきだと考えております。
 私も実は高校時代、余り理数が得意じゃなかったんですけれども、どちらかというと文系人間だったんですけど、社会に入ってみると、科学的な思考が大切なのかなということを、社会に入ってからあのとき勉強していればよかったということを非常に感じるわけでありまして、理数科目については科目、時間数に各校ばらつきがあります。
 実験や観察などを行うには授業時間が必要になりますが、実態はなかなか時間がなく、実験室に行かないで教室での授業で済ましてしまうところも多いというふうに聞きます。
 そこでお伺いしますが、都立高校教育課程での理数系科目の時間配当、実験施設などの現状をお伺いいたします。


〇坂本指導部長 各都立高校は、高等学校学習指導要領に基づき、学校の特色に応じた教育課程を編成しております。高校を卒業するために必要な単位数は七十四単位以上で、そのうち普通科高校における理数系の単位数は、おおむね数学で九から十六単位、理科で八から十四単位でございます。
 また、実験施設につきましては、都立高校の施設整備の標準を定め、理科関係では物理、地学教室、化学教室、生物教室等を整備することとしております。
 改築や改修により新たな理科関係教室を整備する際には、各学校の教育課程の特色に応じた教室を設置するなど、理科教育の充実に努めております。


〇島田委員 今あったとおり、学習指導要領では、普通科高校の理数系の単位はおおむね数学で九から十六単位、理科で八から十四単位ということで、例えば理数系科目で見ると、十七単位で全部理数系でまとめてしまう学校も可能だし、あるいは三十までとってもいいという学校、本当に幅があるわけですよね。各状況によって、生徒の状況もあると思いますけれども。
 これは理科離れがあるわけでありますけれども、やはりこういう教育をしたいんだと、理数系を伸ばすためにはもっと理系を、生徒の現状もあると思いますけれども、学校ではそこを多くするとか、そういう戦略的な考え方が必要なのかなと、そんなふうにも思っております。
 そしてまた、お伺いしますが、現在、都立高校における進路選択において理数系に進む生徒の現状をお伺いいたします。


〇坂本指導部長 都立高校の大学進学者に占める理系大学への進学者の割合は、ここ数年、二五%程度で推移しているところでございます。


〇島田委員 理数系に進む生徒の割合が二五%ということであります。
 それで、特に私が今見ているのは、文科省の統計調査で、工学部に進む学生の割合が平成十三年度は一八・六%だったのが、二十三年度には一五・四%になっております。また、理学部においては三・六から三・二というふうになっているわけですね。理学部、工学部において、学部に進む生徒が減ってきているという現状があるわけです。
 これは、先ほどいっているように、石原知事の危惧もあるように、こういうところをよく見て、例えば今ここでいわれているんですけれども、エネルギーの問題とかいわれています。そういったときに、例えば環境技術が必要だから、そういうところに送り込むためにはどうしたらいいのかと、そういうような戦略を考えなくてはいけないのかな。
 社会の実態に合って、特に東京都ではいろんな状況がわかるわけですから、そこに向けてどうしたらいいのかという戦略を立てる必要があるのかなというふうに思っております。
 特に今回、民主党は、高校の無償化のときに、これは所得制限はなしに全部無償化したわけであります。この理念は崇高でありまして、これは所得に限らず、私学もそうですけれども、公立学校に入った生徒は、将来、国のためや地域のために貢献するんだという非常に広い、本当に崇高な理念のもとに今回、高校無償化をやっているわけです。
 そういうことを考えて、どういう人材が今社会で必要なのかということをよく考えて、そして戦略的にこういう学部に送り込むとか、こういう学科に送る、そのためには今、実際何をすべきかということをしっかり考えて、今後、理数系の充実を行っていただきたいというふうに思っております。
 特に、先ほども理数系教育におきましては、文部科学省が指定するスーパーサイエンスハイスクール、SSHがあります。この事業は、将来の国際的な科学技術人材の育成を目指し、理数教育に重点を置いた研究開発を行う学校を指定するもので、都立は日比谷高校を初め四校が事業の指定を受けております。
 これらの事業により、実際に理数系科目の関心が高まり、高等学校卒業進路選択において理系や工学系、農学系、保健系に進む希望者がふえているという成果が実際に出ているわけであります。
 上位校でこのようなスーパーサイエンスハイスクール、SSHの取り組みを広げることは大事だというふうに思いますが、私はそれだけでは不十分だというふうに思っております。都立高校全体で理数系に関心のある生徒が減っているのが現状であります。
 特に、今回の都立高校白書でも、中堅校の活性化が課題となっております。レベルの高いSSH、スーパーサイエンスハイスクールといかないまでも、比較的実施が可能なサイエンスパートナーシッププロジェクト、SPPがあるんですけれども、都立中堅校にとっては、これらのプロジェクト、事業に参加することにより、理数教育に関心を持つ生徒をふやすことも大切だというふうに考えております。
 理数系の充実は、先ほど質問がありましたので、繰り返し質問はいたしませんが、ぜひ今申し上げたような点も含めて、今後検討していただき、理数系教育の充実を図っていただきたいというふうに思いまして、次の質問に移らせていただきます。
 次は、都立高等学校改革の推進計画では、新しいタイプの高校を設立し、成果や課題が検証されているところであります。
 教育全般の課題の中で、小一ギャップや中一プロブレムなど問題提起がされ、都教委でも教員加配など対策を講じております。区市町村においては、小中一貫教育の取り組みが行われております。
 特に私は、教育の連続性、一貫教育に注目しておりまして、文教委員会でもこの課題に対したびたび質疑を行ってまいりました。
 都教委は、新たなタイプの公立校の一つとして、中高一貫教育校を設立いたしました。都立中高一貫教育校を設立することにより、六年間を通じた一貫教育の中で、教養教育を行い、総合的な学力を培うとともに、個の確立を図り、個性と創造性を伸ばしていくことしと、都立白鴎高校を初め十校の一貫校を設立したわけであります。
 都立高校白書の中で中高一貫校の課題としては、学校教育法施行規則第六十五条七及び第六十五条十四に基づき、入学時に学力検査を実施しないことや、高校段階に進む時点で入学選抜を実施しないことにより、生徒間の学力差や生徒の学習意欲の低下、いわゆる中だるみへの懸念も生じております。
 また、中学段階で、高校のカリキュラムを先取りするなどの特例も認められておりますが、その範囲が一部に限られ、十分に活用できていないなどの課題がございます。
 今後、都教育委員会は、これらの課題をどう克服し、中高一貫教育を推進していくのかお伺いいたします。


〇直原都立学校教育部長 都立中高一貫教育校では、入学者決定に際して、将来のリーダーとなり得る人間を見出すため、学習活動への適応能力、学ぶ意欲、課題発見や課題解決能力などの適性を評価するため、適性検査を実施しております。
 また、中高一貫教育校においては、生徒間の学力差への対応が課題となっており、現在、習熟度別授業などの多様な指導形態を導入するとともに、放課後や始業前及び長期休業期間中の補習、補講などを通じて、生徒一人一人にきめ細かな指導を行っております。
 さらに、いわゆる中だるみ対策としましては、中学校段階と高等学校段階との接続に当たる時期に、海外語学研修等の学校行事を取り入れたり、他の高等学校の入試問題を使用した実力テストを課すなどの取り組みを行っております。
 今後は、教育課程の特例の活用方法等についてさらに検討し、総合的な学力を培うための計画的、継続的な教育活動を一層展開してまいります。


〇島田委員 今、答弁がありましたけれども、ぜひそのような形で、中高一貫教育をまたすばらしい学校に推進していってもらいたいというのと、これは私がちょっと気づいたところですけれども、中高一貫教育がこの中でありましたけれども、高校と大学の連携というのが今回の推進計画の中で余りなかったのかなというふうに思います。
 国分寺高校だったですかね、大学の先生が高校に来て、大学との連携を図るというような学校も幾つかありまして、ぜひそういう教育の連続性、中高、高大、こういったところで、これは先ほどの戦略ともかかわってくることだと思います。
 特に理系なんかは、大学の先生が、もし高校で実際の大学の授業を教えてくれれば、理数系に興味を持つ、本当に大学で勉強したいと、高度な科学技術について勉強したいというふうな生徒も出てくるかというふうに思いますので、大学との連携も視野に入れて、今後、高校改革等も進めていただきたいと思っております。
 そして、次に、入学者選抜制度についてお伺いをいたします。
 高等学校の入試制度全般を簡単に振り返ってみると、一九七〇年代には生徒の急増期を迎えまして、高校を増設するとともに、画一的な入試を行っていたというふうに思います。
 一九九〇年代からは、逆に生徒の減少、高校の再編、新しいタイプの学校の設立とともに、入試においては、多様化、多元化に変化してきております。
 そして、現在は、多様化の入試の一部を見直しているというのが現状かなというふうに思っております。
 他県の公立入試の現状を見ると、入試日程を繰り上げたり、あるいは先ほど学力の問題がありましたけれども、全受験機会に学力検査を実施したりとか、あるいは前期選抜募集枠の拡大、これらを行ってきているというのが他県の入試選抜の状況であるというふうに思います。
 そしてまた、このような現状から、専門家にお伺いしたところ、現在の都立高校選抜入試の課題としては、入試期間の長期化による弊害、長期化してしまえば、授業時間が減ってしまうとか、そういう問題もあるわけですね。早い段階で決まった生徒と遅い段階で決まる生徒がいたら、そこで授業がなかなかしにくくなるといったような問題もあると思いますけれども。
 そしてまた、進学上位校の推薦のあり方を見直すべきとか、学力試験一本でもいいのではないかと。逆に、底辺校では、推薦を拡充してもいいのではないかなど、さまざまな意見があるわけでありますが、都立高校の入学選抜における課題に、都教委はどのように対応していくのかお伺いをいたします。


〇直原都立学校教育部長 都教育委員会では、これまで多様な能力、適性や関心、意欲を持つ生徒が、いかに自分に合った進路を的確に選択することができるようにするかの視点から、学区の廃止など、さまざまな制度改善を図ってまいりました。
 推薦に基づく選抜は、制度を導入して十五年が経過し、改めて制度の趣旨が十分に生かされているかについて検証することが必要となっております。
 このため、現在、外部の有識者、中学校及び高校の校長、保護者を交えた検討委員会を立ち上げ、推薦に基づく選抜の必要性、生徒の能力を的確に把握する検査方法などについて検討しているところでございます。
 今後、さまざまな意見を十分聞きながら、推薦に基づく選抜の改善を図るとともに、幅広く入学者選抜制度全体の検証を行ってまいります。


〇島田委員 今、入学選抜については、さまざまな角度から幅広く検討しているということでありますので、先ほどいろんな意見がありましたので、それらの意見も取り入れながら、今後、ぜひ検討していっていただきたいと思っております。
 最後に、今後の都内の公立中学校の卒業者数でありますけれども、平成二十三年度の七万七千人から、平成二十八年度は八万人近くまでふえていくと、日本の人口は減少しておりますが、都内の人口が増加しているため、中学の卒業生は、この五年間で三千人ぐらいふえていくというような状況もあるわけであります。
 今後、高校への進学を希望する意欲と熱意のある生徒を一人でも多く受け入れられるよう、適切な募集枠を設定していくということであるというふうに思いますが、これには私立学校などとの協議や地域バランス、施設条件などの課題があると思います。
 今後、都教委は、公立志向や公立中学校卒業生の増加に対し、どう対応していくのかお伺いいたします。


〇直原都立学校教育部長 東京では、高校の生徒数の約半数を私立高校が占めております。そのため、東京都では、昭和四十六年度に公私連絡協議会を設置し、以後これまで、公私間で相互の連携を図りつつ、生徒数の増加への対応を初めとするさまざまな教育課題に対応してまいりました。
 今後とも公私間の緊密な連携のもと、高校への進学を希望する意欲と熱意のある生徒を一人でも多く高校教育に受け入れていくよう努めてまいります。


〇島田委員 先ほどの調査もありましたけれども、中学校の生徒が増加していくということであります。生徒増を公私間で調整しながら対応していくのが基本だというふうに思います。そのためには、公私間の格差を解消することが大事だと思っております。
 都議会民主党は、継続的に求めておりますが、国の就学支援金の拡充や都の特別奨学金の拡充、これらをして、私学にも多くの生徒を受け入れやすい環境をつくることが大切であります。
 公平公正な中での公私間の切磋琢磨、競争原理を働かせるというのが重要であるというふうに思っております。そのことをつけ加えさせていただきまして、質疑を終わります。ありがとうございました。


 
議事録

都議会厚生委員会質問内容

第2回定例会一般質問

厚生委員会質疑

2015年12月9日 島田都議 一般質問を行いました

第3回定例会 島田幸成都議 一般質問を行いました

平成26年3月17日 総務委員会にて質疑

2013年12月 総務委員会 猪瀬知事に質疑

特別委員会 委員会質問 平成24年度の決算について

総務委員会 ひきこもり

各会計決算特別委員会  都有地について 10月28日

総務委員会  10月22日

2013年9月 一般質問

13年3月 予算特別委員会 多摩ビジョンほか

12年11月 経済港湾委員会 産業振興、多摩産材活用について

12年9月 定例会一般質問 次世代人材育成ほか

12年6月 文教委員会 スクールカウンセラーについて

12年3月 予算特別委員会 多摩地域の産業振興施策ほか

11年12月 文教委員会 都立高校改革について

11年11月 文教委員会 私立学校への震災対策について

11年11月 スポーツ振興局 東京マラソン財団について
 
  Copyright (C) yukinari-shimada.net All Rights Reserved.