議会委員会 議事録
 
2010年 09月 30日(木)
10年9月 文教委員会 特別支援教育について




〇島田委員 私からは、肢体不自由特別支援学校における新たな指導体制の整備についてお伺いしたいと思います。
 特別支援推進計画第三次実施計画において、肢体不自由特別支援学校における外部人材を活用した新たな指導体制の整備を計画しております。委員の中からもこの点については数多く質問がありました。
 我が会派としても、代表質問で大沢幹事長が質問をしておりましたが、第三次計画の成否は、教員の質の維持向上にかかっていると考えております。この第三次計画については、会派としても大変重要なものとしてとらえております。
 そういう中、肢体不自由特別支援学校における新たな指導体制の整備につきましては、今まで永福、青峰学園において先行導入をしてきているわけであります。その中でも成果があるということで、先ほど谷村委員の質問の答えにもありましたように、教員が授業の準備ができるようになったとか、学習指導に専念できるようになったといった環境も整えつつあるというところでございます。成果も出ているということでございます。
 そんな中、新たな指導体制整備については、永福学園、青峰学園における試行検証結果を十分に踏まえながら、順次導入を進めていくということであります。
 検証委員会についてお伺いしたいと思います。
 この検証委員会のメンバーの構成を見ますと、都教委の委員が多いことに気づきます。このメンバーを見ると、二十一名中九名が都教委の委員になっておりますし、また学校運営については、保護者の協力、理解が不可欠であると思います。検証委員会の委員には現役の保護者の委員が入ってない。先ほど畔上委員の指摘もありました。
 この検証には、幅広い層からの意見を取り入れるということが大切であると思います。この委員の構成を今後見直すことを考えているのか。その辺の委員の構成についてお考えをお伺いいたします。


〇前田特別支援教育推進担当部長 検証委員会の構成メンバーには、教育委員会の職員だけではなく、肢体不自由特別支援学校の校長や外部委員として社会福祉法人代表者や保護者団体代表者が入っているところでございます。
 今お話のありましたPTA等のご意見につきましては、学校長や保護者団体の代表を通じて委員会に反映できるものと考えておりまして、当面、構成メンバーを変えることは考えておりません。


〇島田委員 構成メンバーを変えるつもりはないということでございますが、やはり現場の声、または外部の声、幅広い意見を取り入れることは非常に大切だと思いますので、ぜひともその辺を含めて、今後委員の構成を検討していただきたいと思っております。
 それからまた、検討内容についてでございます。検証委員会は、今まで五回開催されております。新たな指導体制の課題が協議されているわけであります。その中で、専門家の導入の四つの視点、安全管理体制の強化が図られていたのかどうかとか、あるいは役割分担が明確になっているのかどうか、あるいはプロの視点が生かされているのか、あるいは授業の質は大切なことだと思うんですけれども、向上しているのかとか、こういうことを中心に検証されております。
 しかし、検証委員会の議事録を拝見させていただきました。今後、しっかりそういうことを検証していくにはまだまだ時間がかかるのではないかと。特に教員と外部人材の役割分担の検証がまだなされていないようであります。
 今後、新たな指導体制の拡充をしていくために、検証委員会の今後の方向性、スケジュール、そしてまた保護者への検証内容の情報公開をどのように行うのか、お伺いしたいと思います。


〇前田特別支援教育推進担当部長 検証委員会では現在、教員と介護の専門家の具体的な役割分担、教育効果を高めるための連携のあり方などについて検討を行っているところでございます。
 今後は、検証結果を踏まえてガイドラインの作成に取り組んでいく予定でおります。
 保護者への情報提供につきましては、検証結果やガイドラインの作成など、一定の成果が出た段階で随時行っていく予定でございます。


〇島田委員 今ありましたけれども、ガイドラインはどれぐらいをめどに作成するおつもりであるのか、お伺いしたいと思います。


〇前田特別支援教育推進担当部長 ガイドラインにつきましては、介護の専門家と教員の役割分担についてかなり精緻な内容についての検討をしていきたいと思っていまして、まだ一定の時間を要するものと考えてございます。


〇島田委員 今後はこの計画では順次導入校を拡大していくということでございますので、早急に検証委員会のまとめ、あるいはガイドラインの作成をしていくべきだというふうに私は思います。
 担当の前田部長が委員長を務めておると思いますので、そのまとめ、それから保護者への検証内容の情報公開を図りながら、ぜひ前に進めていっていただきたいと思います。
 また、人事配置でございます。新たな指導体制整備に伴い、教員の配置を見直しているというふうに思います。永福学園の例でありますと、自立活動の専門教諭を十二名削減して、その分、介護士を含めた専門家を二十四名プラス配置したと聞いております。
 ただ、この点に関しましては、保護者や現場教員から、自立活動の専門教諭が減員したこと−−永福では十二名減っているわけであります。こういった点でマイナス要素も多いという声が上がっております。
 新たな指導体制整備に当たっては、適正な教員の数、介護士、看護師などの外部人材との割合を含めた人事配置をどういうふうにお考えになっているのか、お伺いいたします。


〇前田特別支援教育推進担当部長 肢体不自由特別支援学校には、教科指導等を中心に担当する一般教員と、自立活動を中心に担当する専門教員が基準に基づいて配置されております。
 現在試行を行っている学校においては、専門教員の定数一名の削減に対して複数の介護の専門家を導入し、児童生徒の安全確保体制の強化を図っております。
 自立活動の指導体制の強化という観点から、教員配置のあり方については引き続き検討してまいります。


〇島田委員 教員配置のあり方については、今ありました自立活動の指導体制の強化という観点、ぜひここを大切に置きながら、この観点を重く置きながら、今後、人事配置、その点をお考えいただきたいと思っております。
 そしてまた、採用される外部人材についてお伺いしたいわけでありますけれども、採用される介護士の資格はヘルパーの二級以上というふうに聞いております。
 介護士については、高齢者を対象とする方が多い、障害児の介護を行う方は少ないと聞いております。導入に当たっては、どのような研修が行われ、どのような形で導入されるのか。
 また、実際に現場で介護業務に従事する職員は、子どもたちから見れば学校の職員と同じであり、教育というものを十分に理解した上で、子どもたちに接することが必要だと考えております。その点について、研修についてもあわせてお伺いいたします。


〇前田特別支援教育推進担当部長 今回の試行導入に当たりましては、導入前の一カ月間、実際に勤務する学校での実施、研修期間を設け、児童生徒理解や教員との意思疎通を図っております。
 また導入後も、必要に応じて各学校において研修を実施し、障害のある児童生徒や特別支援学校の教育内容等についての研修を深めております。
 本格導入に向けましては、こうした研修の実施体系や内容の工夫等も重要な検討課題であると考えておりまして、試行における検討を踏まえ、よりよい研修方法について整備してまいります。
   〔委員長退席、星副委員長着席〕


〇島田委員 次に、外部人材の契約期間についてお伺いしたいというふうに思います。
 保護者からは、外部人材の導入に当たっては、単年度の契約ではなく、継続的に同じ人が確保できるようにしてほしいという声が数多くあります。
 今後、導入に当たっては、継続的で安定的な制度としていくことが大変重要であると考えますが、この点に関してお伺いいたします。


〇前田特別支援教育推進担当部長 今回のチームアプローチ体制は、教員と外部人材が連携して、児童生徒一人一人に応じた指導の充実を図っていく体制であり、授業や学校における日常的な活動の安定的運営という観点から、専門性の高い人材を継続的に確保することが望ましいと考えております。


〇島田委員 今ご質問申し上げましたが、介護士の研修、それから継続的に採用していくことも、今、導入時期でありますので非常に大切なことであると思いますので、ぜひともよろしくお願い申し上げます。
 最後に、導入校の選定についてお伺いします。
 今後、この新たな指導体制を順次拡大を計画されております。拡大していくに当たっては、その導入校、学校はどのように選定されるのか、その基準についてはどのように考えているのか、お伺いいたします。


〇前田特別支援教育推進担当部長 現在試行を行っている永福学園と青峰学園は、開校と同時に介護の専門家の導入を行いましたが、第三次実施計画においては、既存の肢体不自由特別支援学校への導入を拡大してまいります。
 既存校への導入に当たりましては、児童生徒数、学級数等の学校規模や施設整備や地域事情などを総合的に勘案して、対象となる学校を選定してまいります。
 また、既存校への円滑な導入が可能なように、事前に学校内の体制準備を行うとともに、保護者にも十分に説明を行ってまいります。


〇島田委員 今ありましたとおり、その導入に当たっては、学校内の体制準備、そして保護者の理解、それから説明、非常に大切なことであると思いますので、ぜひその点をしっかりして、導入する場合は導入していって、新たな指導体制が効果的に現場で運営されるよう心からお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。



2010年 09月 16日(木)
10年9月 教育委員会請願制度について




〇島田委員 私から、今ご説明がありました東京都教育委員会の請願制度改善に関する陳情に関連して、幾つか質問させていただきます。
 まず初めに、東京都教育委員会の請願制度、今、説明がありましたが、都民の声を教育行政に反映する手段の一つとして、私も大変重要なものと考えております。
 まず初めに、この請願制度に対する都教委の基本的な認識をお伺いいたします。


〇庄司総務部長 請願制度は、請願法第五条に基づき、教育委員会に対して都民、団体から提出される請願は、教育行政に対する関心と期待のあらわれである、貴重な意見であると認識しております。
 以上の認識に立ちまして、東京都教育委員会請願処理規則及び東京都教育委員会請願取扱要綱等に基づきまして適正に処理をしております。


〇島田委員 今、説明がありましたが、この請願というものは教育行政に対する関心と期待のあらわれである、貴重な意見であると認識されているということでございます。
 それに関連して、この請願ですが、受理した請願の件数、内容と、そのうち教育委員会に報告した件数について、過去三年分の状況をお伺いしたいと思います。


〇庄司総務部長 請願の過去三年間の受け付け件数は、平成十九年度は九件、内訳は教科書採択関係八件、教職員の処分等関係一件であります。
 その九件のうち、教育委員会に報告したものは、教科書採択関係の五件、教職員の処分等関係一件の計六件であります。
 平成二十年度は十一件でございまして、内訳は、教科書採択関係六件、教職員の処分等関係二件、その他個別の人事案件等が三件であります。
 その十一件のうち、教育委員会に報告したものは、教科書採択関係の五件であります。
 平成二十一年度は二十件でございまして、内訳は、教科書採択関係十五件、教職員の処分等関係三件、その他個別の人事案件等二件であります。
 その二十件のうち、教育委員会に報告したものは、教科書採択関係の十件であります。


〇島田委員 この請願制度ですけれども、請願制度の趣旨から、請願者が提出した請願が教育委員会に届くという点が重要であるというふうに考えております。
 受理した請願すべてが教育委員会へ報告されてない現状があったわけであります。お伺いした中で、過去三年間、毎年半数近くが教育委員会に報告されていないという現状があるというのがわかりました。
 そこで、受理した請願のうち、教育委員会へ報告するか否かの判断というのはどのようにしているのかお伺いしたいというふうに思います。


〇庄司総務部長 総務部教育情報課で収受した請願は、東京都教育委員会請願処理規則、東京都教育委員会請願取扱要綱、東京都教育委員会事案決定規程等に基づき、教育委員会決定される特に重要な事項につきましては、教育委員会へ報告をしております。
 既に教育委員会で決定された基本方針等に基づく事項等につきましては、同要綱及び同事案決定規程に基づきまして、主管課において、当該事案について決定権限を有する者が適正に処理をしております。
 なお、平成二十一年度に教育委員会に報告しなかった十件の請願につきましては、既に教育委員会に報告している請願と同様の趣旨であるものや、個別の人事、訴訟に関する請願でございます。


〇島田委員 ただいま、既に教育委員会に報告している請願と同様の趣旨であるもの、あるいは個別の人事、訴訟に関するものについては教育委員会に報告していないという答弁があったと思います。
 都教育委員会の請願の制度と、そして都議会の、こちらの請願陳情制度があるわけであります。都議会の方は、こうやって「都議会に請願・陳情をされる方へ」というガイドをつくっており、請願者の皆様方に周知徹底を図っているわけであります。
 その中では、この都議会の方のガイドの中では、継続中の裁判事件に関するもの、それから、都職員の個別の処分を求めるものとか、議決のあった請願または陳情と同一趣旨のもので、その後、特段の状況の変化がないものなどについては、その陳情については委員会では審議せずに、関係議員に写しを送付して閲覧をすることにしているということで、かなり陳情者の皆様方にそういうことをお知らせしているガイドがあります。
 都教育委員会においても、東京都議会のガイドで示されているように、請願を受け付ける基準を明確にするとともに、広く都民に周知し、都民のサービスの向上を図るべきだと私は考えております。
 そのことにより、現状でありましたが、受け付けても都教委に報告しない請願の件数、こういったものは減ると思いますし、請願制度の周知により幅広い層からの都民の声が聞けるのではないかなと、そんなふうにも思っております。
 そういう意味では、都議会の陳情制度は非常にオープンなものであると考えますので、この都議会の方も参考にされて、都教委の請願制度の見直しをしてはどうかなと考えております。これは意見でございます。よろしくお願いいたします。
 次に、今回の陳情にもありましたとおり、請願者と主管課とのかかわりについてお伺いしたいと思いますが、綱領によると、請願の受け付けは一元的に教育情報課が行い、その後、主管課が教育委員会へ報告するか否かの判断をするとともに、すべての請願について回答するというふうになっていると思います。
 この仕組みについては、特に請願者が直接主管課とのやりとりを行えないため、請願者から、請願の内容が届いていないのではないかという疑問が持たれているわけであります。
 そこで、請願者の思いをしっかり酌み取って、請願の趣旨に合った回答をするべきだと考えておりますが、この点はいかがでしょうか。


〇庄司総務部長 請願の処理につきましては、広聴を主管する教育情報課が窓口として、原則としてすべての請願の趣旨やご意見、ご要望を十分に聴取し、その内容を文書に取りまとめ、請願書とともに事業の主管課に送付をしております。
 主管課では請願書とともに、請願者からのご意見等を参考に、東京都教育委員会請願取扱要綱第三の一に基づきまして、すべての請願者に対してその結果を通知することとしております。
 なお、請願者が主管課から通知された内容等について確認をしたい場合には、教育情報課が主管課と調整し、その内容を主管課が請願者に通知しております。


〇島田委員 ワンストップで情報課が受けるという意義もあると思います。直接主管課とのやりとりが行えないのであれば、今ありましたとおり、情報課と主管課との調整をしっかりして、請願者に懇切丁寧な対応をしていただければと、そういうふうに思う次第でございます。
 最後に、質問ですけども、請願者の願意を、願いをしっかりと教育委員の皆様方に伝えるということが非常に大切なことだと私は考えております。
 請願内容について教育委員会へ報告する際には、請願者の意図を正確に教育委員に伝えるために、請願書の原文、あるいはその写しを配布することが大切だと、重要だと考えております。
 そこで、教育委員会へ報告する際に、請願書の原文や写しを配布し議事を行っているのかお伺いいたします。


〇庄司総務部長 教育委員会決定とされる特に重要な事項といたしまして、教育委員会に報告する請願につきましては、主管課から教育委員会に対して、その請願内容及び趣旨等について説明を行っているところでございます。
 また、教育委員会会議の席上に請願書の原本を備えつけ、報告の最中に、委員がいつでも閲覧できるようにしております。
 今後は、請願者の意図を正確に教育委員会にお伝えする必要があることから、教育委員会に対し、請願書の写しを配布してまいります。


〇島田委員 もう一回確認します。請願書の写しをすべて教育委員会に配布するということでよろしいんでしょうか。


〇庄司総務部長 お話のとおり、教育委員会に対し、請願書の写しを配布してまいりたいと思っております。


〇島田委員 今回、この請願に関する陳情に関しては、会派で鋭意検討いたしました。趣旨採択、継続審査という方向も検討いたしました。
 しかし、都教委が、今、ご説明ありましたけども、請願者に対して、すべての原本配布をするといったなど、誠実な対応をしていただけるということで、今回に限っては、この請願について、会派では不採択とさせていただきます。
 東京都教育委員会における請願制度は、冒頭に話されたように、都民の声を教育行政に反映させる大変重要な制度だと思っております。今回の質疑を踏まえ、さらなる制度の充実をお願いして質疑を終わります。



2010年 06月 14日(月)
10年6月 文教委員会 東京マラソン財団化




〇大西委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百十六号議案、平成二十二年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、文教委員会所管分及び第百二十一号議案を一括して議題といたします。
 本件につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。


〇島田委員 補正予算に関しまして、一言、意見を申し添えたいと思います。
 東京マラソンの法人化により、自立的、効率的な経営のもとで、大会運営全般の経費についての見直し、削減を強く要望いたします。
 また、都政負担に関しても、交通規制の告知経費として出資する毎年一億円の補助金と、組織委員会従事職員五名分の経費をしっかり見直し、財政負担の削減に積極的に取り組むことを要望いたします。
 また、透明性の向上として、都の監理団体指導基準以上の情報公開を積極的に進めていただくことを求めます。
 最後に、東京マラソンのさらなる発展とともに、今回の法人化を機とした全体の監理団体改革、さらには、都の信頼性拡大につなげるためにも、以上のことを意見として強く要望させていただきまして、意見とさせていただきます。
 以上でございます。



2010年 06月 11日(金)
10年6月 文教委員会 東京マラソン財団法人化について




〇島田委員 私の方からは、補正予算に関係しまして、東京マラソンの財団法人化についてお伺いしたいというふうに思います。
 私の地域は東京の西多摩でありますが、青梅マラソンがありまして、私も二回走った経験がございます。
 このマラソン、走ってみますと、多くのボランティアのスタッフがおりまして、青梅市民の方々が全面的に協力して、ランナーと運営側が一体となったものでありまして、青梅市民もこのマラソンがあることを非常に誇りに思い、このマラソンを大切にしております。
 東京マラソン、今回のテーマでありますけれども、この東京マラソンはトップランナーが参加するエリートマラソンと、三万五千人の都民、市民が参加するマラソンが一体となった都民参加型のマラソンであります。このマラソンは今や東京の一大イベントとなっておりますが、運営の面でも課題が多くあったというふうに聞いております。
 今回、財団法人化する案が提出されたわけでありますけれども、この法人化に当たってはさまざまな問題点も指摘されております。その点について検証していきたいというふうに思っております。
 まず、今回、法人化されるわけでありますけれども、我が民主党の方から、代表質問において、法人化することで都民がどのようなリターンを得られるかお聞きいたしました。
 改めて、この東京マラソンが法人化されることを決定することに至った理由、そしてメリットについてお伺いしたいと思います。


〇岸本東京マラソン事業担当部長 東京マラソンは、三十一万人を超えるランナーからの申し込みを受けるほどの大会に成長いたしました。今後は、この東京マラソンをさらに発展させ、多様な要望や期待にこたえていく必要がございます。
 そのためには、現行の実行委員会方式の課題を見直しまして、機動的な運営体制の確保、自立的な経営基盤の確立、大会運営の透明性の向上が不可欠であることから、東京マラソンの運営主体を法人化することといたしました。
 法人化のメリットといたしましては、まず第一に、恒常的な組織となることで、年間を通じた多彩な事業展開を通じて多くの要望や期待にこたえることが可能になること、第二に、経営の自立化や効率化が促進され、都の財政負担の縮減が図られること、第三に、都の指導監督が及ぶ監理団体となることで透明性を向上していくことが挙げられます。


〇島田委員 基本的に事業は、官から民へという言葉がありますけれども、民ができることは民営でやっていくということが基本な考えだと思うんですけれども、このマラソンに限っては、公道を使ったり、あるいは交通規制を行ったりということで、非常に公益的な事業でありまして、それを都が今度法人をつくって、責任を持ってやっていくということについては納得ができるところでもあると思います。
 ただ、今ご説明のあったとおり、財団法人の設立に当たっては、自立的な経営、しっかりとした経営基盤の確立、そして大会運営の透明性が非常に大切なことだと、そういうふうに思っております。
 そういった中で、今回、補正予算の中で基本財産八・八億円ということでございます。一般財団法人をつくるに当たりまして、都民の税金八億円が財団法人の基本財産の出資に使われるわけであります。
 この八億円という額はどのような理由のもと、どう計算されて出されたものなのか、都民の理解を得るためにははっきりさせる必要があります。日本陸連の出資額である八千万と合わせまして、基本財産が八・八億円となるわけでありますけれども、その考え方と積算根拠についてお伺いいたします。


〇岸本東京マラソン事業担当部長 基本財産の考え方とその積算根拠についてでございますが、恐れ入ります、先ほどお配りいたしましたお手元の文教委員会要求資料の三ページをごらんいただければと存じます。
 基本財産は、十五から十六億円もの規模の大会を主催いたします東京マラソン財団が事業を行う上で必要な財政力、信用力を担保するためのものでございます。
 このため、基本財産の額は、大会中止などの最悪のケースを想定し、大会経費の全額が負債となった場合において、きちんと負債を清算し、債権者を保護することができるものとして積算しておるところでございます。
 具体的な積算根拠についてでございますが、二〇一〇大会の大会経費の見込みでございます十五・三億の損害に対しまして、財団の蓄えや大会開催日までの収入等により調達できる金額が都の補助金やランナーの参加料などの約七億円でございます。
 この結果、八・三億円が不足することとなります。基本財産は、この不足額に事業継続のために必要な額として〇・五億円を加え、八・八億円としたものでございます。


〇島田委員 今ご説明がありましたが、大会中止の場合に係る損害額を補てんできる金額が、つまりは機動的に運営していくための財産力、対外的な信用力であると。それが基本財産の算出根拠であるということは理解いたしました。
 そうしたものの、その前提となる、ここで今、資料の方でもありますが、大会経費、全体で十五・三億かかっているというその金額自体が本当に妥当なものであるのか、ここは検証できないというふうに考えております。
 都の補助金一億円以外は民間からの賛助金、協賛金であるため、現在の実行委員会方式のもとでは非常に透明性がないというか、明らかになっていない部分があるわけであります。
 この点については最後に情報公開の部分で申し上げたいと思いますが、このほかにも、例えば海外のマラソンでどれぐらい経費がかかっているのかとか、あるいは自治体が海外の大きなマラソンでどれぐらい支出しているのか、そういったものも調査していく必要もあるのかなと、そんなふうにも思っております。
 では、万が一、このマラソンが何かのために中止になるという場合は、なかなかそういうのは滅多にはないわけでありますけれども、中止になった場合に備えて保険をかけているはずであります。
 実際に中止になった場合、損害額の大部分を保険によってカバーできるのではないかというふうに思いますが、お伺いしたいと思います。


〇岸本東京マラソン事業担当部長 保険についてでございますが、地震や津波の発生による中止は保険上、免責事項となっておりますなど、すべての中止リスクをカバーすることはできない状況でございます。
 そこで、信用力の確保という観点から、基本財産の積算に当たりましては、保険が適用されない最悪のケースを想定しているところでございます。


〇島田委員 マラソンというのは特殊な事業でありまして、そういった保険がなかなか世の中にあるのかどうかもわかりませんし、そういうことのリスクを考えて基金を、ここで設置するというのはもっともなわけでありますが、海外の保険会社によっては、そういった免責もカバーできるような保険もあるというようなことも聞いておりますので、そういったことも検証しながら、今後この八・八億円の妥当性、こういったものを考えていくべきだと、そういうふうに思っております。
 また、八・八億円の内訳として、都が八億円、そして陸連が八千万円であります。八・八億ということでございます。都が九割これを出資するわけでございますが、これはなぜそのような割合になるのかお伺いいたします。


〇岸本東京マラソン事業担当部長 東京マラソンは、都が中心となって行います大規模市民マラソンと、日本陸連が中心となりますトップランナーのマラソンを融合してできた大会でございます。
 財団の基本財産の拠出に当たりましては、東京マラソンの経費のうち、市民マラソン大会を開催する経費と、トップランナーによるマラソン大会に係る経費の比率がおおむね十対一であることから、都は八億円を出資することとしたものでございます。


〇島田委員 市民マラソン部分の割合が強いということで十対一ということでございます。十対一ということでございますので、これは都の責任が大きいというか、都がしっかりこの法人をグリップしていくということ、陸連のいろんな、一緒にやるべきこともあろうかと思いますけれども、これは大きな割合を占めているわけでありますので、都民の利益になるような、そういったようなマラソンであるべきだと、そういうふうに思っております。
 次ですけれども、保険でカバーされないような万が一の中止に備えて、東京マラソンに占める市民の割合に応じた八億円とのご説明であります。
 では、万が一、中止以外で、仮に毎年赤字が続いた場合に、基本財産が取り崩されることはないのか、これははっきりさせておきたいというふうに思います。
 都からの追加出資が必要となるのではないか、新銀行東京のようなケースがあるのではないかと、そういうものが危惧されますが、いかがでしょうか。


〇岸本東京マラソン事業担当部長 基本財産を取り崩す条件といたしましては、大会の中止や不測の事故等の賠償に限定しておりまして、通常の赤字においては取り崩しはいたさないこととしております。
 手続におきましても、定款上、評議員会における三分の二以上の特別決議を必要とすることといたしまして、極めて厳格な要件を定めておるところでございます。
 大会ではこれまでも若干の黒字を計上してきておりますが、さらなる効率経営に努め、毎年の赤字により基本財産の取り崩しは行わない。このため、追加出資については考えておりません。


〇島田委員 追加出資はないということで断言していただきましたので、この範囲の中でしっかりしていく。また、万が一そういうことの場合には、しっかりとした条件でそれを行っていくということだと思います。
 法人化して、これから法人ができて自立して経営を行っていくということであれば、大会運営、経費についてもしっかりと見直しし、効率な経営を行っていただきたいというふうに思います。
 法人化に伴い、どれくらいの大会運営費が削減されると見込んでいるのかお伺いいたします。


〇岸本東京マラソン事業担当部長 法人化によりまして、運営主体の対外的な信用力が確立するとともに、大会の主催と運営を東京マラソン財団に一元化し、責任体制が明確となることで、経営の自立化や効率化が促進されます。
 これによりまして、大会運営全般について、財団みずからが見直しを行い、経費の削減を図ってまいります。
 なお、具体的な金額につきましては、今後財団において精査してまいります。


〇島田委員 具体的な金額について、これがなかったので、まだまだという感じでありますけれども、ぜひ自立的な運営ということでありますと、経費を見直すこと、非常に大切だというふうに思います。
 また、都は、この財団法人の基本財産に八億円出資するだけでなく、法人化後も毎年一億円の補助金を出すというふうにお伺いしております。なぜ法人化後も毎年一億円、都の方から支出する必要があるのか、理由をお伺いいたします。


〇岸本東京マラソン事業担当部長 東京マラソンの開催に当たっては、コース沿道で長時間の交通規制を行いますため、都民生活に大きな影響を与えております。こうした影響をできる限り少なくするため、東京マラソンの開催に伴う交通規制の告知経費として、都は一億円を東京マラソン組織委員会に補助しているところでございます。
 法人化後も都は、共催者として大会開催に伴い実施される交通規制の告知経費を引き続き負担することが必要であると考えているものでございます。
 ただし、先ほど答弁いたしましたように、今後経営の自立化や効率化を促進することによりまして、都の財政負担の縮減を図ってまいります。


〇島田委員 ぜひ見直して、精査しまして、都が補助金を出さなくてもいいようにしていただきたい。先ほどありましたが、東京マラソンの共催者として補助金を出すということをお伺いしましたが、実質的には東京都は公道を貸したり、あるいは交通規制したり、基本財産も出資するわけでございますので、そういう点では東京都は既にその役割を果たしているというふうに思っております。
 ですので、先ほど申し上げて繰り返しになりますが、経営の自立性、そういうことを考えると、経費、コストの見直しを行って、都民の税負担をそこから支出することのないように独自で経営できるように、そういうことをぜひお願いしたいというふうに思います。
 それから、代表質問でも生活文化スポーツ局長は、天下りについて、都職員の退職者が財団に再就職することはないと答弁されております。監理団体について、天下りの削減や契約実態の公開などの問いに、総務局長は、監理団体は都政の現場を担うパートナーであり、行政運営を支援、補完する重要な機能を担っていることから、都政で培った知識やさまざまな経験を有する都OBの活用は意義があるというふうに答弁されております。
 都職員の退職者が財団に再就職することが将来にわたってないと信じていいのか、ここで改めてしっかり答弁をいただきたいというふうに思います。


〇岸本東京マラソン事業担当部長 今回設立する東京マラソン財団は、年間を通じて多彩な事業を展開することで、東京マラソンを世界最高峰の大会にすることを目的としております。
 財団の有給の役員は、世界のマラソン大会に精通し、さまざまなランニングスポーツに深い造詣を持つ人物であることが必要であると考えております。都の退職者にはこのような知識や経験、能力を有する者がおりませんため、財団に再就職することはございません。


〇島田委員 再就職はないということでございますが、都民の一番関心があるところだと思います。今、民主党も事業仕分け等を行いまして、天下りは絶対なくしてほしいという要望が、国民、都民にあると思いますので、ぜひそのような方向でよろしくお願いしたいというふうに思います。
 続けて、役員人事に関してお伺いいたします。
 今回、この財団法人の理事長に関しては、予定されておると聞いておりますが、八十歳の現国際マラソンロードレース協会の会長である帖佐寛章氏を登用するというふうに聞いておりまして、昨日も新聞等で出ておりましたが、理事長には給与が支払われるのか、また、有給の場合、報酬額は幾らになるのか、お伺いいたします。


〇岸本東京マラソン事業担当部長 東京マラソン財団の理事長は、大会のまさに顔であるだけではなく、その識見と人脈を生かし、海外の主要マラソンとの調整などを積極的に担っていただきます。また、財団の代表理事として、東京マラソンの業務執行全般に関する責任を負っております。こうしたことから、理事長の職を有給としたものでございます。
 なお、報酬額につきましては、現在、関係者と調整しているところでございます。


〇島田委員 先ほどもありましたけれども、八十歳の方ということで、基本的には運営側の事務方がしっかり運営して、この方はどちらかというと顔というか、対外的な方だというふうに思います。
 報酬額は調整中とのことでありますけれども、都民が納得できるような常識ある報酬額にしていただくことを要望しておきます。
 それから、都の財政負担に関しまして、先ほども幾らか質問いたしましたけれども、法人化後は、この財政負担の縮減が図られていくのか、ここで改めてもう一度お伺いしたいというふうに思います。


〇岸本東京マラソン事業担当部長 現在、都は、交通規制告知経費といたしまして、毎年一億円の補助金を負担するとともに、東京マラソン組織委員会の業務に従事する職員五名分の人件費を負担しております。
 東京マラソン財団は、今後自立的な経営を行うことによりまして、大会運営の一層の効率化を図り、運営に携わる都の派遣職員の数を見直してまいります。
 それとともに、今後都でマラソン事業を支える職員についても削減を進め、都の財政負担の縮減を図ってまいります。


〇島田委員 この財政縮減のところはぜひお願いしたいというふうに思います。
 最初にあったとおり、経営の自立性、自主性ということからかんがみて、また、いろんな収益性のある事業もこの財団では行えるものと考えておりますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。
 最後の質問に入りますけれども、透明性のこと、最初に方針の方でもご確認申し上げましたけれども、この財団の透明性についてお伺いしたいと思いますが、我々は、監理団体が税金のむだ遣いをしないかどうかなど、常にチェックをしていかなければならないと思います。
 そのためにも、法人化するメリットの一つである契約内容の情報公開が大変重要だと考えております。監理団体になった際は、都の監理団体の指導基準に基づき、一億円以上の契約については情報公開されることとなります。つまり、基準どおりのミニマムな情報公開では、一億円未満の契約は明らかにならないということでございます。
 今回、この財団は、都が九割を出資し、公道を使用して、独占的に事業を行える東京マラソン財団であります。これは、東京都の事業並みに契約内容、契約の相手方、契約金額を情報公開するということでいいのかどうか。この財団の特性から、監理団体の基準を超えて積極的に情報公開をしていくべきだと考えております。所見をお伺いいたします。


〇岸本東京マラソン事業担当部長 現在の組織委員会では、情報公開の対象とならない契約に関する情報につきまして、お話しのとおり今回監理団体となることで、東京都監理団体の契約に関する指導監督指針に基づき、一億円以上の契約の契約件名等を公表することとなります。
 しかしながら、東京マラソン財団は、他の一般的な団体とは異なり、公道を使って大規模イベントを開催する事業の特殊性がございます。こうしたことから、東京マラソン財団においては、契約内容等を分析の上、指導監督指針の基準以上に透明性を高める方向で今後関係者に理解を求めてまいります。


〇島田委員 基準以上に透明性を高めるという、ここを今確認されましたので、ぜひその方向でよろしくお願いいたします。
 最後に、東京マラソンは、ランナーやボランティアが一体化し、感動をつくり上げる大イベントであります。今後は、継続的に盛り上げ、さらに発展させていくためにも、最後の質問に求めましたけれども、積極的な情報公開を行い、健全な経営のもとで運営を行っていくことを求めたいと思います。それを実現させることが、都全体に対する都民の信頼性を獲得することにつながっていくのではと私たちは思っております。
 私たちとしても、今後公開される情報を用いて、八億円の出資の根拠となった事業費にむだ遣いがないか、契約内容は適切か検証していきたいと思います。
 以上をもって、これからの課題を整理し、次の委員会までに結論を出していきたいというふうに思います。
 以上で終わります。



2010年 06月 09日(水)
10年6月 一般質問 都市外交・私学助成・日の出町水道水異臭事故について




〇副議長(鈴木貫太郎君) 三十三番島田幸成君。
   〔三十三番島田幸成君登壇〕
   〔副議長退席、議長着席〕


〇三十三番(島田幸成君) 私からは、都市外交と文化交流について、私学振興について、そして、日の出町の水道水異臭事故についてお伺いいたします。
 まず初めに、都市外交と文化交流についてお伺いいたします。
 日本の首都東京は、ニューヨーク、パリ、ロンドンと並んで世界的に見ても重要な大都市であります。外交は、基本的に国の仕事だと思いますが、大都市が抱える共通の問題を解決するため、日本の首都東京が世界の各都市と友好的な関係を築くことは大変重要だと考えております。
 国の間や都市間の友好関係構築が土台となって、その上に経済や文化、スポーツなどの交流が行えるものであります。東京は、二〇一六年オリンピック・パラリンピック招致に臨み、残念ながら失敗いたしましたが、引き続き海外諸国との良好な関係を日常的に築いていくことが重要であることは変わりありません。
 首都東京が日本の自治体のリーダーとして各都市との交流を積極的に進めていくべきだと考えますが、都市外交について都知事の基本認識をお伺いいたします。
 特に東京都は、ニューヨーク市、北京市、パリ市を初め、十一の都市と友好都市提携を結び、友好関係を築いております。石原都知事の時代となってからは、アジアとの関係構築を中心に、各国との関係を築いておりますが、友好都市関係を利用し、文化交流を盛んに行うべきだと考えております。
 以前、私は、東京都と友好都市関係にあるオーストラリア・ニューサウスウェールズ州にあるカウラ市を訪れたことがあります。カウラ市には、戦時中、捕虜収容所があったところであります。この収容所では、生きて虜囚の辱めを受けずという戦陣訓に従って、二百人を超える日本人が捕虜収容所から死を覚悟で脱走し、亡くなりました。
 オーストラリアは、連合国側として、日本とは敵対関係にありましたが、カウラ市では、戦後、亡くなった日本兵のために、市民が墓地をつくり、毎年、慰霊祭を行っております。私もこの慰霊祭に参加いたしましたが、遠い異国のオーストラリアで亡くなった日本兵のことを思うと、胸がいっぱいでございました。
 日豪との交流が進む中、その交流を象徴するものとしてカウラ日本庭園をつくる計画が持ち上がり、日本財界などの援助のもと、昭和五十三年に第一期工事を行いました。その後、五十九年の東京都とニューサウスウェールズ州の姉妹友好都市提携の記念として、東京都などの援助により第二期工事を行い、四ヘクタールの広大な敷地にカルチャーセンターなどを併設した日本庭園が完成いたしました。
 この庭園では、日本の生け花展や茶会が開かれるなど、日本文化に触れる場としてカウラ市民から愛され、大切に維持されております。また、日本の学生とカウラ市民との交流も盛んに行われるなど、文化交流に大きな役割を果たしております。
 日本庭園は日本文化を象徴するものであり、都市交流に有効な手段の一つと考えられますが、カウラ日本庭園のほかに海外交流の一環として日本庭園を都が整備した実績についてお伺いいたします。
 日本庭園を海外で広めることは一例でありますが、海外との交流を行う上で、もっと積極的に日本の伝統芸能を発信してよいのではと考えております。
 都立高校では、日本史の必修化が検討されておりますが、日本の若者は自国の歴史を余り知らないとか、うまく説明できないなどといわれることがあります。日本の文化をみずからが発信し、みずからの文化伝統に誇りを持つことが、これからの若者にとっては必要なことだと考えております。
 地域にはさまざまな伝統文化が残っております。私の住む西多摩地域でも、小学校の子どもたちが中心となり活動している秋川歌舞伎を初め、お祭り好きな地域風土もあり、お祭りには欠かせない太鼓やおはやし、獅子舞などを保存する活動が盛んに行われております。地域の伝統文化を大切にし、東京のまちづくりを進めていくべきだと考えております。
 東京都は、地域に残る文化をどのように保存し、あるいは地域文化を世界にどのように発信していくのか、東京都の見解をお伺いいたします。
 また、ここ数年は海外からの観光客がふえ、国も成長戦略の一つとして観光事業を発展させたいとしております。首都東京が日本文化を発信することは、東京への観光産業に寄与するものと考えております。
 経済も、やや持ち直しの傾向があらわれ、羽田空港にも国際便が就航し、海外から東京へダイレクトにアクセスが可能となります。今が海外からの観光客を誘致する絶好のチャンスであります。
 首都東京の魅力は、高層ビルが立ち並ぶ現代的なものの中に、古きよき日本の文化が今でもしっかり残っているということにあるのではないかと考えます。
 日本庭園を初めとして、今や全世界で知られているアニメ、日本食、柔道や相撲などの日本の国技など、日本文化を中心に海外に積極的に発信し、東京への観光誘致に結びつけたらいかがと考えますが、東京都の見解をお伺いいたします。


 次に、私学振興についてお伺いいたします。
 四月に、公立高校の無償化法案が施行されました。私学にも年間十二万円の支援がなされます。この法案により、高校生の子どもを持つ保護者の負担が大きく軽減されました。また、ゼロ歳児から中学生まで支給される子ども手当の支給と合わせると、子どもを持つご家庭への教育負担は大きく緩和されたといえます。
 国は、就学支援金として、私立高校に通う保護者には、所得にかかわらず年間約十二万円の就学支援金を支給いたしますが、低所得者世帯には、さらに上乗せして支給されることから、東京都がこれまで実施してきた特別奨学金制度と合わせると、私立高校に通う低所得者世帯には、今までにない充実した支援体制が整うことになりました。これは大きな前進であります。
 ただ、これらの制度の運用が急がれたため、現場では混乱があるのも事実であります。東京都では、新たな制度に対応するため事務センターを設置し、日夜事務作業を行っております。また、私立学校においても、保護者への説明や新たな事務作業が発生し、対応に追われております。私もそれらの現場を実際に拝見させていただきましたが、頭が下がる思いであります。
 また、国の支援金制度と東京都の特別奨学制度では、支給対象が所得階層ごとに微妙に異なるため、複雑な制度となり、保護者にはわかりにくい制度になっております。
 いろいろ問題はあるものの、本年度四月より就学支援制度が導入され、既に就学支援金の一部は支給が始まっています。この就学支援金は、都道府県を通じて各高校に支払われますが、さきも述べたとおり、都はこれまでも特別奨学金を支給してまいりました。改めて就学支援金についての都の見解をお伺いいたします。
 前段では、私学に通う生徒の保護者の負担軽減について考えましたが、私学助成のもう一つの重要な柱は、東京都が実施している経常費の補助であります。この点について、委員会でも質問させていただきましたが、昨年度の東京における生徒一人一人のコストは、公立で約百二十八万円、私立で約百二十二万円、そのうち公費負担額は、公立百十八万円に対し私立は三十六万円で、私立は公費の負担が公立に比べるとかなり低いことがいえます。
 経常費の補助は、都内の公立高校の経常経費の決算値をもとに、私立学校の標準的な運営費を算出し、その二分の一を補助するものであり、土地や借入金に係る経費など、施設経費は含まれないことから、そのような補助額になっております。
 土地や建物は学校経営に不可欠な基本財産であり、自主性、自立性という観点から、みずから用意すべきという意見はもっともでありますが、私学の三分の二が赤字経営になっているという状況や、さらに景気不況で公立学校の競争率が高まっているという現状で、私立は苦戦を強いられているという声も聞いております。
 このような状況下で、都は経常費補助についてどのように考えているのか、お伺いいたします。


 最後に、日の出町水道水異臭事故についてお伺いいたします。
 西多摩郡日の出町で本年二月四日、大久野地区と平井地区の一部の水道水から異臭がするという通報があり、水道局が対応したところ、数件で水道水から異臭が確認されました。
 この地区に配水しているのは浄水所内の地下水を供給源とする大久野浄水所であります。大久野浄水所は膜ろ過装置を導入した最新技術の浄水所でありますが、当時、浄水所内の地下水からも異臭が確認されたため、現在、大久野浄水所の使用を中止し、多摩川水系の浄水所を経由した文化の森給水所から配水を行っております。
 都には原因を調査してもらいたいわけですけれども、水道局の調査だけでは原因の解明は進まず、大久野浄水所の再開のめどは立っておりません。
 文化の森の給水所は大久野浄水所のバックアップ機能を持っている施設でありますが、この地区における漏水や災害等が発生した際のバックアップなどを考えると、一刻も早く大久野浄水所の再開が求められます。危機管理を含め対応を求められますが、日の出町の水道水異臭事故について、これまでの経緯、初期対応についてお伺いいたします。
 私も二月の段階からこの件に関し水道局の対応をお願いしておりましたが、この問題に対する水道局の対応が適切であったか疑問が残ります。四月になって地元の町議が中心となった水道水の安全を考える会が主催した説明会が行われ、水道局や町とともに私もこの会に出席しましたが、原因が不明なことや情報公開について、住民からは不満の声が数多く聞かれました。
 事故に対する水道局側からの配水世帯への説明は、事故当時は個別に対応したのみであります。大部分の配水世帯の方々には、事故から四カ月後の今月六月三日になって初めて、水道水に異臭があったこと、その後の調査結果を知らせた内容の文書を配布したのみの対応となっております。
 事故直後の日の出町広報三月号には、日の出町は都内でも有数の上質な水道水源を有しますが、平成十四年七月には、全国でも数少ない膜ろ過施設を建設するなど、常に安定した水道品質への取り組みがなされてきましたとの記述があり、この内容が逆に住民に不信感を与えたおそれもあります。
 事故当初、ほとんどの配水世帯には何も広報がなかったため、浄水所は切りかえましたが、地域によっては水道水をタンクに貯蔵して配水しているので、そのまま飲み水として使用していた方々がいる可能性もあります。
 異臭事故に対し、水道局は速やかに情報公開をし対応すべきだったと考えます。また、水道局みずから主催となり説明会を実施し、住民に理解を求めるべきだと考えますが、水道水異臭に関する調査内容を含めた住民への情報公開についてお伺いいたします。
 この問題が発覚した当初から、水源である北大久野川支流の西福寺川で強い臭気とともに川面に油の流出が確認されております。そのため、川の管理者である日の出町が川への流出を防ぐためホースでバイパスをつくり、また、川の底の土砂を排出し、石や土で埋め戻すなど、安全対策を行っております。
 これらの油の流出が一連の水道水異臭事故の原因かどうかはまだわかりませんが、大久野浄水所の水源である井戸は九・九メートルの深さの浅井戸で、河川の影響を受けやすく、異臭の原因である可能性もあります。
 また、大久野浄水所の近隣には二ツ塚広域処分場などがあり、住民の中には処分場と水道水の異臭との関連を危惧する声も聞かれますが、近隣にあるごみ処理施設などからの排水がこの異臭事故と関連していないのか、お伺いいたします。
 今回、水道水に異臭があり、水道局は浄水所を切りかえるなど対応を行いました。今後は原因究明を含め、浄水所の再開に向け対応していくことになりますが、浄水所の異臭事故を通じて、地下水の利用については、異物の流入、その場合の原因特定の難しさなどを初め、多くの課題があるということがわかりました。
 水道水は、特に我々が毎日飲むもので、安全・安心なものでなくてはいけません。東京都ではレベルの高い水道技術を海外に招聘しようとする計画も進行しております。我々が安心しておいしい水を飲めるよう水質調査、管理などを初め、今後の対応を期待し、質疑を終わります。ありがとうございました。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

〇知事(石原慎太郎君) 島田幸成議員の一般質問にお答えいたします。
 都市外交における基本認識についてでありますが、都はこれまでも、在京大使館との情報連絡会やシティーセールスなど、あらゆる機会をとらえて東京の魅力や先進的な政策を世界に発信するとともに、アジア大都市ネットワーク21やC40東京会議の開催など、単なる儀礼的な友好親善にとどまらない実質的な都市外交を推進してまいりました。
 また、文化、スポーツの分野においても、東京文化発信プロジェクトや東京国際ユースサッカー大会の開催など、さまざまな交流を通じて海外諸都市との良好な関係を構築してまいりました。
 例えば五月の連休に行っております、これはフランスのナントで発したラ・フォル・ジュルネでありますけど、これは日本に招いて、あそこでアマチュアのオーケストラも含めて、連日、音楽のパフォーマンスをやっておりますが、これはあの時期に閑散としている丸の内かいわいに、有楽町かいわいに十万を超す人々が集まって非常に盛況でありますし、フランス大使館も非常に喜んで、また、ストラスブールでやっておりましたマルシェ・ド・ノエルを日本にも招致しまして、クリスマス前後のにぎわいにさせております。
 いずれにしろ、今後ともこれら世界各都市との信頼関係を礎に積極的な都市外交を展開して、東京の存在感や国際的評価をさらに高めていきたいと思っております。
他の質問については、関係局長から答弁いたします。
   〔建設局長村尾公一君登壇〕

〇建設局長(村尾公一君) 海外で日本庭園を整備した実績についてでありますが、いわゆる銀閣寺の慈照寺庭園など、特別名勝と特別史跡の指定が重複する全国七カ所の日本庭園などのうち、都は浜離宮恩賜庭園と小石川後楽園の二庭園を有するなど、全部で九つの文化財庭園を管理しております。
 大正十三年に管理を始めました旧芝離宮恩賜庭園以来、長年にわたるこれら庭園の維持管理を通して培われた技術力と経験に基づき、文化財庭園の保存、復元に取り組んでまいりました。
 こうした伝統的な日本庭園における管理技術と経験がオーストラリアのカウラ日本庭園の整備や、平成四年度のカイロにおける東京庭園の整備の実現につながったものと考えております。
 カイロの日本庭園は、完成後十数年を経たため、現地からの修復支援の要請を受け、職員が現地技術者へ石組みや樹木の手入れなど実地指導を行うとともに、その修復を手がけ、平成二十一年度に完成いたしました。
 今後とも、文化財庭園を適切に維持管理し、次世代に継承するとともに、庭園技術の研さんに努めてまいります。
   〔生活文化スポーツ局長並木一夫君登壇〕

〇生活文化スポーツ局長(並木一夫君) 三点の質問にお答えいたします。
 初めに、地域伝統文化の継承と発信についてでございますが、伝統文化の継承のためには、都民が身近に触れ体験することで、その魅力を再認識し、誇りを持つとともに、特に地域に残された伝統芸能については、その上演機会をふやすことで活動を活発化させることが重要でございます。
 都は、地域の貴重な文化財でございます民俗芸能を広く一般に紹介する目的で、都内各地の民俗芸能が一堂に会する東京都民俗芸能大会を開催しております。
 また、東京文化発信プロジェクトでは、東京文化の国内外への発信の一環といたしまして、東京に集積いたしますすぐれた民俗芸能公演を国立劇場で開催しております。
 今後とも、これらの機会を通じ、区市町村とも連携しながら、地域の伝統芸能の継承と、その魅力の発信に努めてまいります。
 次に、私立高校における就学支援金制度についてでございますが、都では、私立高校生の保護者の経済的負担を軽減するため、学校への基幹的補助でございます経常費補助を通じて授業料の抑制を図るほか、特別奨学金制度や育英資金など幅広い修学支援策を実施し、その充実を図ってまいりました。
 今回の就学支援金のように、保護者負担の軽減に関しましては、国が新たな制度を導入するに当たっては、既に都道府県が行っている授業料軽減補助事業の実態や私学関係者の声をきちんと把握し、政策効果が十分発揮されるような制度とすることが必要でございます。また、学校や都道府県の事務の負担軽減を図ることも大切でございます。
 都としては、今後とも経常費補助を初めといたしまして、保護者負担軽減事業など幅広い施策を総合的に展開し、私学振興に努めてまいります。
 最後に、私立学校に対する経常費補助についてでございますが、都内の高校生の約六割が通う私立高校は、東京の公教育に大きな役割を担っており、少子化の影響など私立学校の経営状況が厳しい中、その経営の安定化を図ることは重要でございます。
 このため、都は、私立学校の教育条件の維持向上、生徒の修学上の経済的負担の軽減、学校経営の健全化を目的とする経常費補助を基幹的補助と位置づけ、充実を図ってまいりました。
 今後とも学校経営の柱となる経常費補助を中心に、私立学校の振興に努めてまいります。
   〔産業労働局長前田信弘君登壇〕

〇産業労働局長(前田信弘君) 海外への文化の発信と旅行者誘致についてのご質問にお答えいたします。
 外国人は、日本の伝統文化や伝統芸能とともに、アニメなどの現代文化に関心が高く、外国人旅行者の誘致に当たりましては、新旧の文化が共存する東京の魅力を発信していくことが重要であります。
 都は、これまでも海外でのプロモーションなどの機会に、庭園や浮世絵、武道、東京の食の豊かさ、アニメフェアの開催などの日本、東京ならではの文化に関する情報を発信してまいりました。
 今後も羽田空港の再拡張、国際化などの好機をとらえ、旅行エージェントとの商談会やセミナー、旅行博等の海外でのプロモーションの機会などの活用によりまして、伝統文化を初めとする東京の魅力を広く発信し、旅行者誘致を図ってまいります。
   〔水道局長尾崎勝君登壇〕

〇水道局長(尾崎勝君) 二点のご質問にお答えします。
 まず、大久野浄水所の水質事故についてでございますが、日の出町のお客様から水道水に異臭があるとの問い合わせを受けたため、緊急に調査を行ったところ、大久野浄水所内において、わずかなにおいを確認しました。
 このため、当局が危機管理マニュアルとして定めるTOKYO高度品質プログラムに基づき、直ちに浄水所を停止するとともに、多摩川を水源とする小作浄水場系への系統変更を実施いたしました。あわせて、配水池や配水管の水を入れかえる作業を行いました。
 今回の事故では、合計で七件の問い合わせを受けましたが、断水などを起こすこともなく、迅速に対応したところでございます。
 次に、事故後の調査及び住民への情報提供についてでございますが、井戸水源の安全性を確認するため、水質調査を継続的に実施するとともに、四月から五月末にかけて、井戸水源周辺におきましてボーリング調査を行い、いずれも異常がないことを確認しております。
 当面は水質監視を継続し、小作浄水場系から給水することとし、このたびの調査結果や当面の対応について、給水区域のすべてのお客様宅に文書でお知らせいたしました。
 再開の際には住民説明会を開くなど、今後とも適宜適切な方法で住民の皆さんへの情報提供を行ってまいります。
   〔環境局長有留武司君登壇〕

〇環境局長(有留武司君) 大久野浄水所の水質事故と処分場との関連についてでありますが、東京たま広域資源循環組合が管理する二ツ塚と谷戸沢の二つの処分場からの排水は、水処理施設によって浄化され、放流基準内であることを確認の上、公共下水道に放流されております。
 また、処分場周辺の地下水につきましては、二十数カ所設置されているモニタリング井戸で定期的に検査されておりまして、循環組合からは異常値は確認されていないとの報告を受けております。
 地理的に見ても、二つの処分場周辺の雨水や地下水が流入する河川は、浄水所のある北大久野川より下流側に位置しており、浄水所に影響を与えることは地形的にも考えられません。


 
議事録

都議会厚生委員会質問内容

第2回定例会一般質問

厚生委員会質疑

2015年12月9日 島田都議 一般質問を行いました

第3回定例会 島田幸成都議 一般質問を行いました

平成26年3月17日 総務委員会にて質疑

2013年12月 総務委員会 猪瀬知事に質疑

特別委員会 委員会質問 平成24年度の決算について

総務委員会 ひきこもり

各会計決算特別委員会  都有地について 10月28日

総務委員会  10月22日

2013年9月 一般質問

13年3月 予算特別委員会 多摩ビジョンほか

12年11月 経済港湾委員会 産業振興、多摩産材活用について

12年9月 定例会一般質問 次世代人材育成ほか

12年6月 文教委員会 スクールカウンセラーについて

12年3月 予算特別委員会 多摩地域の産業振興施策ほか

11年12月 文教委員会 都立高校改革について

11年11月 文教委員会 私立学校への震災対策について

11年11月 スポーツ振興局 東京マラソン財団について
 
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