議会委員会 議事録
 
2013年 12月 03日(火)
総務委員会  10月22日



〇島田委員 
それでは、私の方からまず最初に、姉妹友好都市との交流について、お伺いをさせていただきたいと思います。

 オリンピック・パラリンピックの開催が決定したわけでありまして、大変うれしいわけでありますけれども、今回のその背景には、東京都のオリンピックの計画が高く評価されたことや、IOC総会でのプレゼンの評価などもあるかと思いますけれども、一方で、東京都が今まで地道に行ってまいりました各都市との交流が、この招致に少なからずいい影響を与えているのではないかなと考えるわけでありますけれども、東京都は今までどのような観点で、各姉妹都市との交流を行ってきたのか、またどのような実績があるのか、まず最初にお伺いいたします。



〇櫻井外務部長 
姉妹友好都市とは、友好親善はもとより、大都市の課題解決に向けて共同で取り組むなど実質的な交流を推進してまいりました。

 これまでも、例えばカイロ県に対する東京庭園の寄贈及び修繕、モスクワ市への桜の寄贈、直近では、本年四月に知事がニューヨークへ出張し、市長と環境等について意見交換するとともに、友好関係の象徴として桜を贈呈することとしたところです。

 また、北京市において、大気汚染が深刻化している状況を踏まえ、都として大気環境改善に向けた協力ができる旨の申し出を本年二月に行いました。今月末には、北京市の職員を招き、東京でワークショップの開催を予定しております。



〇島田委員 
今ご答弁いただきましたけれども、友好親善だけでなく、大都市問題の解決に向けての交流を行っていると。

 今テレビでも、きょうの朝でもニュースで中国の大気汚染、これが非常に大きな問題になっているわけでありますけれども、今月末に、そうした問題を解決するためのワークショップが開催されるということでありまして、ぜひそのような交流を進めていただきたいわけでありますが、答弁の中で、桜の寄贈の話がありました。東京都が各文化交流だとか、あるいは来賓が来られたときに、桜を寄贈したりというようなことがあるようでありますけれども、たまたま今週の日曜日の日経新聞の記事なんですけれども、これは桜が癒やすという、日経新聞ですね。これはオーストラリアのカウラというところの記事が載っておりましたけれども、このオーストラリアのカウラは、今から七十年前ぐらいになると思うんですけれども、戦時中、捕虜収容所がありまして、多くの方々がその収容所から脱走して、これは死を覚悟で脱走して亡くなられて、その方々のためにカウラの地元の市民がお墓をつくって、そこには日本庭園がありまして、そこは東京都が寄贈している、支援しているところがあるようでありますけれども。

 そこにはサクラアベニューといって、桜の並木も地域にありまして、私もそこに行ったことがあるんですけれども、ことしは先ほど申し上げたとおり、来年七十周年となるというようなことで、慰霊祭が開催されるというような記事がございましたけれども、そして、この記事には、桜が癒やすというふうに書いてありました。
 オリンピック・パラリンピックのあのポスターのイメージは、桜がモチーフで使われております。ぜひ、この機会に桜外交を推進していただき、平和な社会の実現に取り組んでいただきたいと、そのように思っております。

 一般質問で触れましたけれども、オリンピックの決定が決まりまして、オリンピックの成功に向けて、どうしていくのかということが今後検討されるというふうに思います。
 特に、スポーツ交流あるいは文化交流が重要になってきまして、その中でも、おもてなしの心、これは非常に重要だというふうに思いますけれども、このような観点から、今後、都はどのような形で都市交流を行っていくのか、お伺いいたします。



〇櫻井外務部長 
二〇二〇年オリンピック・パラリンピック開催に向け、文化やスポーツなどの分野において交流を進め、世界の人々と相互理解を促進することは重要です。

 都はこれまでも、例えばスポーツの分野において、姉妹友好都市等を対象とした東京国際ユースサッカー大会を平成二十年に創設し、以降スポーツを通じて青少年の相互理解を深めているところです。

 今後とも、都では、姉妹友好都市を初めとする各都市と、これまで築いてきた信頼関係を礎に、各局と連携しながら、さまざまな機会を捉えて相互理解を深めるとともに、知恵や経験を積極的に交換していくことにより、都市交流を進めてまいります。



〇島田委員 
今、積極的にというようなことがありましたので、ぜひスポーツあるいは文化交流、そして都市問題の解決の交流、それを含めて、ぜひ積極的に、この交流、おもてなしの心を持って進めていただきたいというふうに思っております。

 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックが開催しまして、今後、今のように東京都は諸外国の都市との交流が活発になってくるわけでありますけれども、この機会を捉えて東京を海外に売り込む絶好の機会であるというふうに思っております。
 この機会に東京のプレゼンスをどのように戦略的、かつ効果的に海外に発信していくかが問われるというふうに思っております。そして、その発信は、海外のさまざまなレベルに働きかけるべきと考えております。

 海外の方々に、東京の観光の魅力をPRし、また、東京の中小企業の技術力の高さを伝えるのはもちろんのこと、東京の持つ環境だとか水道、下水道、危機管理等の行政システムのすばらしさを行政レベルで情報発信していくことも重要だと考えております。
 都は、海外の行政関係者に向けた情報発信として、今後どのように取り組んでいくのか、見解をお伺いします。



〇櫻井外務部長 
都はこれまで、都を訪問する外国諸都市の職員等に対し、関係局と連携して、都の先進的な施策や技術等を紹介し、都政への理解の促進を図ってきたところです。
 今後も、海外の行政機関などに対する都政説明を効果的に実施するため、例えば各局が個別に作成していた先進事例の説明内容を、総合的な説明資料である都政概要に組み入れる等の対応をしてまいります。



〇島田委員 
今、東京都がそうやって広報の実際の手段として用いているのが、この英語で書かれた冊子なんですけれども、「Tokyo City Profile and Government」というこの冊子を、これは東京都の知事本局の外務部外務課の方で作成されていると思うんですけれども、この本をちょっと見させていただきましたけれども、私が気になるのは、このところに、実は石原知事の写真が小さく最後の方にあって、しかも、このところにシールで張ってあるようなことがございました。

 猪瀬知事がその後なられたのも二〇一二年ということで、シールで猪瀬知事が二〇一二年に就任しましたよと、英語で書かれているわけでありますけれども、やはり知事は、そうやって行政関係者が来たときに、こういうものを見せると思うんですけれども、そこで接客はできないわけでありますし、例えば会社でいうと、こういうものというのは、会社概要みたいなところで、やはり表のところにしっかりこの知事が顔が出て、そしてフェース・ツー・フェースというか、顔が見える、そのような、先ほどいったようなおもてなしの心を、こういうものでも海外の方たちに、あらわすためにも、こういうところのものも工夫しまして、今、各局の先進事例を都政概要に組み入れて戦略的、効果的に海外に伝えていくというようなご答弁もいただきましたので、こういう編集は今後行われると思いますので、ぜひそういうことも含めて海外の方たちに、この機会に、東京のすばらしさを伝えるために、検討をよろしくお願い申し上げたいというふうに思っておりまして、次に、横田基地の関係についてお伺いいたします。

 一般質問でも取り上げさせていただきました。そして、先ほど徳留委員の方からもありましたが、米軍のオスプレイの横田配備に関しまして、地域は不安の声が上がっております。

 さきの一般質問でも質問させていただきましたが、回答としては、今、都には国からの連絡も来ていないということでありますが、その後、先ほどもありましたが、オスプレイの配備については、滋賀県で自衛隊との共同訓練が実施されるなど動きがあるわけでありますけれども、オスプレイ配備について、地域住民は不安を感じております。
 その後、オスプレイ横田配備について、何か新しい動きがあるのかについてお伺いいたします。



〇新美基地対策部長 
オスプレイにつきましては、米国の太平洋空軍司令官が横田を配備先の候補の一つとして発言したとの報道が七月にありまして、それに対しましては、一般質問でもお答えしたとおり、都は直ちに国に照会し、日米両国で横田への配備に向けて協議している事実はない旨を確認しております。

 その後のことですが、都はその後も、関係省庁への訪問などの機会を捉え、本件についての状況の把握に努めております。

 今回の報道を受けて、多摩の自治体や議会から要望書や意見書が出されており、その内容は、国に対して配備検討の撤回を求めるものや、適切な情報提供を求めるものでございます。

 都はこれまでも、米軍基地の運用に伴い地域住民に影響を及ぼすような事柄につきましては、事前に情報提供を行うよう国に求めておりまして、引き続き正しい情報に基づき適切に対応してまいります。



〇島田委員 
今、ご答弁にあったとおり、その後については、横田の配備については、今のところ新しい情報はないということでありますけれども、やはり先ほど来からも話がありましたし、また各議会、自治体からの要望、意見書等も出ているわけであります。
 ぜひ、地域住民も不安に感じている部分はありますので、適時適切な対応を今後もよろしくお願い申し上げたいというふうに思います。

 私は、西多摩の選挙区に住んでおりまして、小さいころから、この航空機の騒音を聞きながら育ってきたわけでありますが、特に小さいころテレビを見ておりますと、テレビの画面がちょうどいい場面で飛行機が上に通って、振動でその画面が見えなくなったりとか、音が聞こえなくなったりとかしたことを覚えております。

 最近は先ほどの話もあったとおり、夜間飛行については大分減ってきていると、ほとんど減ってきていると思いますけれども、学校においても、学校の施設は二重構造になっておりまして、西多摩地域は大変自然が豊かな地域であるんですけれども、暑いときも寒いときも、騒音のため窓を閉め切って空調設備で対応していたというようなことも覚えておりますが、この横田基地の騒音については、横田基地からのその距離だとか飛行路の空路の関係で、地域の中でも、その音の状況は大分違うんだろうというふうに思いますが、横田基地の周辺の方々は、日ごろから航空機、軍用機の騒音に悩まされておりまして、横田基地の周辺施設には、防音助成が国から支給されているわけでありますが、騒音があるにもかかわらず、現行の制度では、助成が受けられない施設が発生しているというような声も幾つか聞きました。この件に関しまして都はどのように対応しているのか、お伺いいたします。



〇新美基地対策部長 
横田基地周辺の騒音に対しましては、防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律に基づきまして、防衛施設周辺対策事業がございます。本事業により、一定の騒音基準を上回る場合に、学校や病院などの公共施設の防音工事等に係る助成が行われるとともに、周辺地域のまちづくりへの影響の軽減等のための交付金が交付されております。

 しかし、横田基地周辺の自治体では、平成二十年度以降、航空機による騒音レベルが採択基準を下回り、助成事業として採択されない事例が顕著となってきたため、都は基地周辺の五市一町とともに、国に対し制度の改善に向けて要請をしてまいりました。

 こうした地域の実態やニーズを踏まえ、平成二十三年度からは交付金の対象となる事業につきまして、公共施設の整備のほかに、既存施設の維持管理費等のソフト事業を含めた使途の拡大が図られております。



〇島田委員 
今ご答弁にありましたが、助成金が減らされていたところを補うものとして、交付金の方で対応しているというようなことだというふうに思うんですけれども、交付金だと各自治体によっての対応が、多少ばらつきがあるのかなというふうに思いまして、そのような声もちらほら聞くのかなというふうに思います。

 ぜひ、そういった自治体の細かい声も聞きながら、都として今後とも、この騒音の助成の問題については対応をしていただきたく、お願いを申し上げます。

 この周辺地域でありますけれども、騒音問題がありますが、先ほどのいろんな事件だとか米軍関係者の事件等が一方であるわけでありますけれども、日米同盟の重要性や、今後の日本国の国防の重要性というようなものも住民は理解しながら、そして、横田基地との良好な関係を構築しようと努めているのも事実でございます。

 一方で、本年度、今まで継続的に実施されていた友好祭という大きなイベントは、地域の皆様方を横田基地に招くという、そんな友好祭、これがあったわけでありますが、これが米軍の予算の関係だというふうに聞いておりますが、この関係で中止されるなど基地と地域の友好関係構築に意義ある、そのようなイベントが中止されたわけであります。
 このような状況の中、周辺地域は、横田との友好関係構築に苦心しながらやっているわけでありますが、都は広域自治体として、基地と地域との友好関係を保つためにどのような対応をしているのか、お伺いいたします。



〇新美基地対策部長 
横田基地におきましては、毎年友好祭が開催されてきましたが、基地と地域との交流行事は、互いの理解を深める貴重な機会であり、相互の良好な関係を維持することに資するものと考えております。

 ことしは、アメリカ政府の歳出削減に伴い、横田での友好祭を含め、各地の米軍基地開放行事が中止されましたが、横田基地としては、近隣地域で開催される行事等の機会を活用し、地域との友好関係を引き続き深めていきたいとしております。

 これまでも、都は、基地周辺の自治体とともに、横田基地が主催するさまざまな行事に出席、参加するとともに、基地司令官による知事や市長、町長への表敬訪問を受けてきました。また、基地関係者が地域の祭り等の行事へ参加するなど、さまざまな機会を通じて日ごろから交流を図っております。

 こうした交流によって築かれた信頼関係のもと、都及び基地周辺五市一町は、基地に関係する課題につきまして、基地との間で随時情報交換や意見交換を行っております。



〇島田委員 
今、ご答弁がありましたわけでありますけれども、地域の住民は結構努力しておりまして、例えば横田基地の一六号沿いにあるんですけれども、そこにはヤシの木が植えてあったりとか、今、地域の商工会では、福生ドッグというものを売り出しているわけでありますけれども、そういうような形で、基地周辺のちょっとアメリカ的な雰囲気を生かしたまちづくりなんかも地域で行っているわけであります。

 先ほど答弁もありましたが、周辺自治体が主催するお祭りのイベントなんかでも、アメリカ軍の関係者が来て、そういう面でも交流はございますし、また東日本大震災においては、トモダチ作戦、これが非常に被災地支援の重要な役割を果たして、地域の住民もその面では大変感謝をしているところでございます。

 騒音や米軍関係者の事件などの一方で、地域はそこにある以上、米軍基地との友好な関係を築きたいという思いがありますので、このことも踏まえまして、今後も引き続き東京都としての対応をよろしくお願いしたいというふうに思っております。

 次に、軍民共用化についてお伺いいたします。

 猪瀬知事は、横田軍民共用化を目指しております。一方で、横田基地は、昨年度から自衛隊の航空総隊が駐屯するなど、実際には、横田基地のアメリカ軍や自衛隊の機能強化など軍事設備の増強が図られております。

 また、中国の軍備増強、あるいは北朝鮮のミサイル発射など、アジア地域における安全保障は、ますます厳しい局面に置かれているという状況であります。

 さらに、国内を見てみますと、沖縄における米軍基地負担の軽減が非常に大きな問題になっておりまして、今後は米軍にとって横田基地の重要度は高まり、横田基地軍民共用化実現への環境は、必ずしも整っているといえないというふうに思います。

 都は、このような状況の中、具体的にどのような形で軍民共用化を進めていくのか、見解をお伺いいたします。



〇筧横田基地共用化推進担当部長 
横田基地の軍民共用化は、首都圏の空港容量の拡大や西部地域の航空利便性の向上などに資する重要な施策であります。

 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの開催により、我が国を訪れる外国人旅行者は大幅に増加することが見込まれ、横田共用化の意義はますます高まっております。
 都は、これまでも国への提案要求を初めとして、国に対して共用化の早期実現を求めてきましたが、今後とも、日米協議の促進に向け、国と緊密に連携を図り、共用化の実現に取り組んでまいります。



〇島田委員 
今、都として軍民共用化に取り組んでいくというようなことでございますけれども、先ほど申し上げたように、実際の状況は大変厳しいのかなというようなことで、地域もその前に軍民共用化、石原知事がやったときほど、私の感じるところでは、それほどまだ現状は、地域の盛り上がりというものは、ちょっと欠けているのかなというふうに思いますけれども、それはそういった、さきに述べたようないろんな国内事情、国際事情があるのかなというふうに思っているところでございます。

 そういう中、猪瀬知事は、軍民共用化の突破口として、ビジネスジェット機の導入を掲げております。一方で、ビジネスジェットの需要は、アメリカ、アジアを初め海外では高いものの、日本での利用は余り高くないと聞いております。

 ビジネスジェットの導入は、こうした現状を踏まえたものなのか、見解をお伺いいたします。



〇筧横田基地共用化推進担当部長 
ビジネスがグローバル化する中で、多くのビジネスチャンスが存在する首都圏には、海外からのビジネスジェットの乗り入れ要望は高いものがあります。

 しかしながら、羽田、成田両空港の受け入れ体制には限界があり、このことが日本でのビジネスジェットの利用実績が伸び悩む一因でもあると認識しております。

 こうした背景から、横田基地において、羽田、成田を補完する形でビジネスジェットの受け入れを行うことは、東京と我が国の国際競争力の強化に資するものであり、かつ米国企業にとってもメリットがあるため、共用化の実現への突破口になると考えております。



〇島田委員 
ビジネスジェットのこの件につきましても、日本の潜在的な需要はということで、今のところ需要はそんなにないのかなというようなところで、今後このビジネスジェットの導入についても、しっかり検討していただきたいと思います。

 そしてまた、横田基地の軍民共用化を検討する上で、都心部から横田への人、物の輸送インフラはまだまだ不十分であります。

 今後、横田共用化を検討する上で、都は空港へのアクセスインフラ整備の必要があると考えますが、都の見解をお伺いいたします。



〇筧横田基地共用化推進担当部長 
横田の軍民共用化を進める上で、円滑な交通アクセスの確保や基地周辺の基盤整備は、重要な課題であります。

 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京開催の決定を受けて、横田共用化の重要性はますます高まっており、日米協議の促進に向け国に働きかけていくこととしております。

 今後、共用化の進展にあわせて、国や地元自治体と連携しながら、周辺基盤整備の課題についてもあわせて対応してまいります。



〇島田委員 
横田への交通インフラなんですけれども、まだまだ今、圏央道だとか外環道とか整備があると思うんですけれども、やはり横田に中央道からつながる一六号、国道がありますけれども、そこも非常に渋滞が多い箇所でありまして、今その拡張も図られているところなんですけれども、その整備、横田基地が軍民共用化して民間飛行機が入ってくる、そうした場合の使う、そこを利用する方々のためのインフラが十分あるのかというと、今の現状では非常に、まだまだだというふうに思っておりまして、その辺も大きな課題かなというふうに思っております。

 猪瀬知事は、横田軍民共用化に当たっては、ビジネスジェット機の促進を突破口とするとしております。一方で、今後のオリンピック東京開催など国際便の需要が高まる状況や、国際都市としての首都東京の役割が高まる中で、横田を羽田空港、あるいは成田空港の航空機需要を補う機能として考えているというふうに聞いております。

 ビジネスジェットのみならず、中型、大型の民間航空機が横田を利用するとなると、騒音などは今まで以上に増すという懸念する声が、多くの住民から上がっております。
 都は、軍民共用化を検討する上で、このような騒音問題を初めとして、この地域との調整を今後どのように進めていくのか、見解をお伺いいたします。



〇筧横田基地共用化推進担当部長 
基地の運用に当たっては、安全性や騒音などについて十分考慮されなければならないことは当然であります。

 共用化によって就航する民間機の騒音は、現在、横田基地に常駐または飛来する軍用機に比べて、一般的に低い水準にあると認識しております。

 共用化を進めるに当たっては、地元の活性化につながるよう周辺住民の生活環境や地域振興の観点を踏まえながら、その実現に引き続き取り組んでまいります。



〇島田委員 
今の騒音の問題ですけれども、軍用機に比べると民間機の騒音は低いという状況でございますが、その頻度ということもございます。さまざまな点で、インフラの件、あるいはその騒音、地域住民の声は、その点が非常に不安に思っております。

 今の横田基地の飛行機、米軍基地の飛行機の騒音も、かなり多くの皆様方が苦労しているという現状を聞いておりますので、その点も踏まえまして、地域等の声をしっかり聞きながら、この軍民の共用化については検討をしていただきたいということを最後に申し上げまして、質疑を終わります。



2013年 10月 17日(木)
2013年9月 一般質問



〇まず初めに、オリンピック開催と都市外交についてお伺いをいたします。

 二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京開催が決まりました。大変うれしいことで、心からお祝いを述べたいと思います。
 オリンピック開催が決定した今、都は率先して都市外交を進め、ニューヨーク、ロンドン、パリなどと並ぶ国際都市としての地位を確立すべきと考えます。
 もちろん、今回のオリンピックでは、東日本大震災における各国の支援に対して感謝の意をあらわす重要な機会でもあります。また、オリンピックを経験した北京市やソウル市との交流は、アジア地域の経済、文化の発展に大きな影響を与えることと考えます。
 特に、石原知事時代に消極的だった姉妹都市との関係を見直すべきです。そして、例えば姉妹都市関係をベースにして、次世代を担う人材を対象に、日本文化を紹介し、おもてなしの精神を培うために、ホームステイを活用した留学生受け入れ制度を構築してはどうかと考えます。こうした経験は、オリンピック開催時、海外の方々に、日本の家庭のすばらしさを体感していただきながら、心のこもったおもてなしで迎える絶好の機会につながること、間違いありません。
 
 都市外交の基本認識とオリンピックのレガシーともなる各都市との交流を、今後どのように進めていくのか、知事に見解をお伺いいたします。

 横田基地のオスプレイ配備についてお伺いいたします。

 アメリカ太平洋空軍のカーライル司令官は、七月二十九日会見し、その中で、オスプレイの日本配備について、沖縄の嘉手納基地と並び、東京の横田基地も重要な候補地であると述べました。報道の直後、横田基地周辺五市一町は、日本政府に対し、オスプレイ横田配備の撤回を求める要請を行いました。東京都は、通常、五市一町と連携し、横田基地に対する要望活動を行っておりますが、どうして今回、東京都はオスプレイ横田配備に対し、この要望に加わらなかったのでしょうか。

 猪瀬知事は、会見でオスプレイの横田基地配備に関して国に問い合わせたところ、何の話もないということをおっしゃっております。そうだとしても、国の責任ある司令官がこのような発言をすること自体、理解できません。
 都は、基地の商業的、平和的利用という観点で軍民共用化を目指しておりますが、一方で、オスプレイ配備は、アメリカ軍の横田基地における軍事力増強につながる政策であり、到底認めることはできません。横田基地のオスプレイ配備について、都の見解をお伺いいたします。

 基地の周辺に住む住民は、毎日、航空機の騒音や航空機事故、アメリカ軍基地関係者による事件など、身の危険や生活不安を感じながら生活しております。このような実情を踏まえ、東京都としてリーダーシップを発揮し、オスプレイの配備を初め、横田基地に関するさまざまな課題の対応をしていただくことを強く要望いたします。

 次に、周産期医療、子育て支援についてお伺いいたします。

 西多摩地域は、東京都内において特殊出生率が高い地域であります。平成二十三年度、羽村市とあきる野市は一・四三と、東京で一番高い特殊出生率を記録しております。それは治安がよいこと、あるいは住宅環境、自然に恵まれ、都心に比べると子育てしやすい地域だからと思います。
 少子高齢化が進む中、このような地域性を大切にし、病院や保育所、学校など、医療、教育施設を充実させ、次世代を担う人材育成を中心とするまちづくりが、西多摩を初めとする多摩地域の重要な施策だと考えます。
 ただ、充実した少子化対策が実行されているかというと、必ずしもそうではありません。本年六月には、あきる野市の公立阿伎留医療センターの産婦人科が、医師そして助産師が急に退職したとの理由で閉鎖になっております。このセンターでは、毎月多くの方々の分娩が行われておりましたが、今は他の施設に振り分けられております。公立福生病院でも、数年前にそのようなことが起こりました。

 今回の閉鎖は、産婦人科医と助産師の意思疎通の不十分から起こった内部事情が原因とされますが、根本には産科や小児科の医師不足や、職場における過密な労働などが背景にあると考えます。特に都心部とは違い、地方の公立病院は財政上も厳しく、医師や看護師の募集も大変苦労している現状があります。
 都はこれまで、産科、小児科、救急医療に従事する医師不足、また医師の多忙、離職後復帰対策について対策を講じておりますが、まだまだ不十分であると考えます。今後、都はどのような対策を講じていくのか、見解をお伺いいたします。

 次に、産後ケアについてお伺いいたします。

 出産後の母親は、不安や孤立感を抱えることもあるため、サポートが必要となる場合があります。産後の育児不安が、第二子以降の出生行動に影響を与えていることや、乳幼児の虐待の問題にかかわると指摘されていることから、出産後の母親に適切な支援を行い、育児不安を取り除くことは大変重要であります。
 本年七月に出された国の少子化危機突破のための緊急対策では、産後ケアセンターについて、日帰りや宿泊ができる産後レスパイト型事業などが提案されております。都内においても、世田谷区の産後ケアセンターなど、先進的に取り組んでいる事例があります。さまざまな理由で、出産後に実家や親族などを頼れない家庭もふえる中、体調や育児に不安を抱える母親のニーズに応えるためにも、産後ケアサービスの充実を図ることは大変に重要だと考えます。
 今後、都はどのように産後ケアを推進していくのか、見解をお伺いいたします。

 男性の育児参加についてお伺いいたします。

 イクメンという言葉が流行語になり、当たり前のように使われている昨今です。伝統的に、育児は女性がするものという時代から考えると、時代も大きく変化しております。特に近年は働く女性がふえておりますが、女性が働きながら育児するのは大変なことであり、育児不安を初め、幼児虐待などの未然防止、そして子育ての環境の充実のためにも、男性が育児に積極的に参加することが求められます。育児参加の重要性を都民に周知していくこととともに、子育てしやすい環境づくりを進めることが今後の重要な課題であります。
 東京都では、男性の育児参加に関して、これまで以上に積極的な取り組みを行うべきと考えますが、所見をお伺いいたします。

 最後に、教育についてお伺いいたします。

 都立小中高一貫校の設置についてお伺いいたします。
 この件について、前回の予算委員会でも質問させていただきましたが、特にその際、私は、今までの六・三・三制にはとらわれない四・四・四制の教育制度や、これまで都が推し進めた中高一貫校の検証を反映することなどを求めました。四月から検討が進み、先月、途中経過として中間のまとめが公表されました。四・四・四の教育課程が取り入れられていることや、さまざまな取り組みにより理数教育を充実することなど、評価できる点も多々ありますが、その一方で心配な点もあります。

 小学校段階で、理数に関する資質や能力を見分けることの難しさ、小学校五年生から通学場所が変わる影響、また、この構想では十二年の途中から入学も認める方向のようですが、小学校一年生で入学する児童と十二年間の途中で入学する生徒との学力差をどう埋めていくかなど、課題は多いと考えます。
 都は、小中高一貫教育によって、子供たちの資質や能力を十分伸ばすために、今後どのようにこれらの課題に対応していくのか、見解をお伺いいたします。

 最後に、私学振興についてお伺いいたします。

 私は、今まで高等学校授業料の公私間格差の是正を進めることが重要と訴えてまいりました。この間、我が党の政策である国の高等学校就学支援金と東京都の特別奨学金により、私立学校に通う多くの子供たちの就学支援を行ってまいりました。このような実質的な支援により、私学に通う保護者の負担軽減は、大いに改善されている状況でございます。
 現在、政権交代により国の高等学校の無償化の見直しが進められております。都は、これを機に、さらなる公私間格差の是正の観点から、特別奨学金制度を見直すべきだと考えますが、所見をお伺いし、私の質疑を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
  

〇知事(猪瀬直樹) 島田幸成議員の一般質問にお答えします。

 都市外交に関する基本的な認識と今後の取り組みについてでありますが、洗練された成熟都市東京は、少子高齢化や環境問題など、世界の都市がいずれ直面することになる課題を先取りする位置にあります。東京は、姉妹友好都市やアジア大都市ネットワークの会員都市など世界の主要な都市と互いの持つ知恵や経験を積極的に交換し、協力していきます。本年十一月には、ハノイでアジネット総会が開催されますので、こうした都市問題の解決に迅速に取り組んでいく予定でおります。
 また、オリンピック・パラリンピックは、世界に東京の魅力を知っていただく、またとない機会であります。二〇二〇年に向けて、文化やスポーツなどの分野においても交流を深め、世界の人々と相互理解を促進します。

 こうした取り組みにより、お話もあったように、おもてなしの心を培い、世界中から日本を訪れるお客様をお迎えしたいと思います。
 今後も、都市外交を積極的に推進し、都市の課題解決を通じた国際貢献を果たしていくとともに、オリンピック・パラリンピックの機会を捉えた東京の魅力の発信により、国際的なプレゼンスをさらに高め、東京を世界一の都市へと押し上げていきます。世界の人口の半分は、都市にいます。そういうことで、都市外交は積極的にやっていきます。
 なお、その他の質問については、教育長及び関係局長から答弁いたします。

〇教育長(比留間英人) 小中高一貫教育の課題への対応についてであります。

 都立小中高一貫教育校基本構想検討委員会の中間のまとめでは、理数に興味、関心のある入学者の決定方法や系統的、継続的な教育活動の推進、一貫教育を行うための教職員の体制などを、今後の検討課題としております。
 これらに加え、小中高一貫教育の実施上の課題として、小学校五年生からは通学場所が異なり、通学経路及び所要時間などが変わることへの対応や、子供たちに学力差が生じた場合の対応などについても指摘をされております。
 今後、こうした課題について、基本構想検討委員会で十分に検討した上で、さまざまな意見も踏まえ、広く都民の理解を得て、よりよい教育の実現に努めてまいります。

〇知事本局長(前田信弘) 横田基地についての質問にお答えいたします。

 米軍基地の運用に当たりましては、都はこれまでも、地域住民に影響を及ぼす訓練や飛行の実施に関しては、事前に情報提供を行うよう国に求めてまいりました。
 先般、オスプレイについて、米国の太平洋空軍司令官が、横田も配備先の候補の一つと発言したとの報道がありました。
 都は、直ちに国に照会し、日米両国で横田への配備に向けて協議をしている事実はない旨を確認いたしました。引き続き、正確な情報のもと適切に対応してまいります。
   

〇福祉保健局長(川澄俊文) 三点のご質問にお答えいたします。

 まず医師確保についてですが、都はこれまで、周産期、小児、救急等に従事する医師を確保するため、奨学金制度を設け、当該分野での勤務に意欲を持つ医学生を支援しており、今年度から卒業生が医師として勤務を開始しました。
 また、病院の勤務医の勤務環境を改善するため、救命救急センターや周産期母子医療センター等を対象に、交代制勤務や短時間勤務の導入、復職支援研修などの取り組みを支援するとともに、地域で出産を支える産科医等に対し、分娩手当等を支給し、産科医の確保に努めてまいりました。
 さらに、本年四月には、都の特性に合った総合的な医師確保対策を推進するため、地域医療支援センターを設置したところであります。
 医師の確保は重要であり、今後とも、こうした医師の育成や就業支援等の取り組みを推進してまいります。

 次に、産後のケアについてですが、子供の健やかな育ちと母の心身の健康を支えるため、区市町村は母子保健事業として、乳幼児健診、保健師による産後の家庭訪問、保護者への相談支援等を実施しております。
 また、訪問等を通じて、育児不安などの心身の負担感を抱える母親を把握した場合には、子供家庭支援センターが必要に応じて育児支援ヘルパーの派遣や、親と子供をともに預かるショートステイ、デイケアの提供などを行っており、都は、こうした取り組みを包括補助事業等により支援をしております。
 今後、先進的な取り組み事例の紹介も行いながら、区市町村において、産後の母親へのケアの取り組みが一層充実するよう支援してまいります。

 最後に、男性の育児参加についてですが、男性の育児参加を進めるには、子育てに関する意識啓発や、子育てを社会で支える環境づくりが必要であります。
 このため都は、母子健康手帳交付時などに配布できるよう、育児の基礎知識などの情報をまとめた「父親ハンドブック」を作成するほか、都と関係団体で構成する子育て応援とうきょう会議のホームページにパパのお悩み一一〇番を開設し、父親の子育てに関する相談に対応しております。
 また、男性社員の子育て参加も含め、仕事と家庭の両立についてのすぐれた取り組みを進める中小企業を認定し、その内容を広く発信しております。
 今後とも、こうした取り組みを推進し、男性が積極的に育児参加ができる環境づくりを進めてまいります。

〇生活文化局長(小林清) 私立高校生への特別奨学金制度についてでありますが、都は、公私格差是正の観点から、経常費補助を通じて授業料の抑制を図るとともに、国が平成二十二年度に就学支援金を導入する以前から、特別奨学金により所得に応じて授業料の補助を実施してきております。
 現在、国では、就学支援金制度の見直しが進んでおりますが、その内容は、私立高校生の一律支給を改め、所得制限を設けることにより、低所得者に対する支給の重点化を図るものでございます。
 都としては、国の見直しの状況を注視しつつ、今後の対応を検討してまいります。



2013年 03月 13日(水)
13年3月 予算特別委員会 多摩ビジョンほか



 午後三時二十一分開議

〇門脇副委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 島田幸成委員の発言を許します。


〇島田委員 二十五年度予算に関連しまして、まず最初に教育政策についてお伺いいたします。
 都立の小中高一貫教育についてお伺いいたします。
 都内私立の多くは中高一貫教育を行っていて、都立においても中高一貫校の整備が進んでおります。ただ、小学校を併設している私学は都内に数校しかありません。公立でも小中高一貫教育はありません。
 しかし、先ほどもありましたけれども、すべての基礎になる初等教育が非常に重要で、身につけた基礎力をその後の教育課程でどう伸ばしていくかが大きな課題といえます。ちなみに、私自身、私学を経営しておりまして、その学園では、保育園から高校まで、そして大学までつながる一貫教育を行っておりまして、この課題に取り組んでおります。特に、都立小中高一貫教育の検討に当たっては、ぜひ革新的な教育内容を検討していただきたいと思っております。
 知事は、地下鉄の壁をばかの壁といっておりますが、小中高の間には壁、あるいはギャップがあり、それを取り除くことが必要だというふうに思います。知事は、その壁を取り除くことは非常に得意なことだと思います。
 埼玉の私立開智学園では、現行教育制度の六・三・三制にはとらわれず、小中高の十二年を見通し、子どもの時期の小学校四年までの期間、そして体格が大人に変わっていく小学校五年から中学校二年の期間、そして精神的に大人になっていく中学校二年以降の期間と、四年、四年、四年に分け、それぞれの発達段階での教育プログラムを独自に行っております。このように、検討に当たっては、現行の教育制度を打ち破るような特色のある中身にしてほしいと思っております。
 私が今述べたような点で、知事が今回、みずからの発案で都立小中高一貫教育学校の設立の検討に入ったことは評価しているところであります。この設立の検討にはどのような思いがあるのか、そして、どのような内容にしたいのか、見解をお伺いいたします。


〇猪瀬知事 島田委員がおっしゃられたように、あちこちにばかの壁はあります。それを一つ一つ、まず、おかしいじゃないかと思うことから始めていかないといけないと思いますが、とにかく、東京の生きた現場から東京モデルというものを展開して、一人一人が輝く社会を実現するために、人々が自分の個性と才覚を最大限に発揮できる環境を整えることが大切であります。
 教育の分野においても、子どもたちは一人一人個性を持っていますから、教育の形は多様であることが望ましい。都内公立校は、区市町村による小中学校の連携の取り組みがあり、都立には中高一貫教育校が十校あります。小中高一貫教育の公立は存在していません。数年かかると思いますが、これをやろうということであります。
 小中高の十二年にわたる一貫教育は、その都度、受験、受験で区切られることがなく、子どもたちが学びたいことを徹底的に学ぶと。特に理数分野においては、日本というのは人の力というか、教育がやっぱり一番大きな資源であると思っておりますが、ノーベル賞をとった山中教授のような、そういう人材を育成するということが一番大事だと。まずは、東京モデルで範を示すと。
 また、小中高が一貫になると、先取りして新しいことを学ぶことができますし、実質的な飛び級もつくることができる。だから、六・三・三制の枠に阻まれているものを取り除いて弾力的な教育システムの実験モデルを構築すると。
 戦前もいろんな流れがありました。旧制高校だけでなく専門学校もあり、また中学も五年までありましたから、戦前は中高一貫みたいなものだったんですね。そういうことも含めて、小中高一貫という新しいモデルをつくって、そして、まず東京から、ああ、東京はそれをやれるんだとわかれば全国に一つの範となるというふうなことで、東京モデルとしてやりたいと、こう思っております。


〇島田委員 今、知事に答弁いただきましたけれども、現行の教育の体制にとらわれない新しい教育の形をぜひ見せていただきたいというふうに思っております。
 また、都立小中高一貫教育の設立に当たっては、民業の圧迫にならないよう私学関係者の理解も必要だと思います。公立の授業料はただでありますし、圧倒的な数の教員を有しております。公立と私学がお互い切磋琢磨し、東京の教育力の向上につながるようお願いを申し上げます。
 また、都では、都立高校改革の中で中高一貫教育学校を設立しております。これらの学校では、既に卒業生を輩出した学校もあり、また、まだ設立されたばかりの学校もあります。
 中高一貫校では、教員が中学から高校へと持ち上がり、教員の交流が盛んなことや、カリキュラムでも中高間のむだのない編成が組まれるなど、成果が出ているというふうに思います。
 一方で、生徒間の学力差や生徒の学習意欲の低下、いわゆる中だるみへの懸念もあります。ある私立の中高一貫校では、スポーツ施設が不足し、中高で施設のとり合いになり、クラブ活動が思うようにできなくなるなど、ハード面での課題も多いと聞きます。
 都立小中高一貫教育校を検討する上で、まずすべきことは、現在既にあります都立中高一貫教育学校をどう検証していくかが大事だと考えます。今後、都立中高一貫教育学校をどのように評価、検証していくのか、お伺いいたします。


〇比留間教育長 都立中高一貫教育校は、六年間の計画的、継続的な一貫教育の中で、学校ごとに、理数教育や国際理解教育など、特色ある教養教育の充実に取り組んでまいりました。
 既に卒業生を送り出した学校では、難関大学に一定の合格者を出すなど、進路面で成果を上げております。また、教育面でも、小石川中等教育学校の生徒がポーランド科学アカデミー主催の物理論文コンテストで受賞するなど、顕著な実績の事例も報告をされております。
 一方、中だるみ対策では、中学と高校の接続期に海外語学研修や実力テストを行うなどの取り組みを行っております。
 都教育委員会は、こうした取り組みや事例も踏まえ、都立中高一貫教育校十校のうち、半数を超える六校が学校としての完成年度を迎える来年度に−−この学校としての完成年度というのは、一年生から六年生までがすべて在籍するようになるという意味でございますけれども、来年度にその成果を検証し、都立小中高一貫教育校の設置の検討に生かしてまいります。


〇島田委員 ありがとうございます。前倒してこの中高一貫教育校の検証をするということの答弁でございまして、ぜひこの検証を進めていただき、都立の小中高一貫校の検討に役立てていただきたいというふうに思っております。
 次に、少人数教育についてお伺いをいたします。
 公立小学校、中学校の学級編制、つまり、一学級の児童生徒の人数でありますけれども、小学校一年生、二年生が三十五人、そして中学校一年生も、これは代表質問でお伺いしましたが、今年度の予算で、東京都では三十五人学級編制が可能となりました。
 ところで、都教委は、平成二十二年度から、小一問題、中一ギャップ予防、解決のための教員加配を行うとともに、その成果を検証して報告書にまとめております。そこで、平成二十三年度に都教委が中学校に対して行った中一ギャップの予防、解決のための教員加配にはどのような効果があったのか、お伺いをいたします。


〇比留間教育長 都教育委員会は、平成二十三年度に、中一ギャップの予防、解決のための教員加配の効果を検証するため、都内すべての公立中学校を対象として調査を実施いたしました。この調査は、中学校一年生について入学当初と十月の調査時点を比較し、生徒の学校生活に改善が見られたかを問うものでございます。
 調査結果では、中一ギャップに関連して、不登校生徒やいじめ発生件数の減少、学習意欲の向上などの項目について、加配を受けた学校の校長の肯定的な回答の割合が、加配の対象とならなかった学校を上回っております。


〇島田委員 今、中一ギャップ、小一プロブレムのための加配で効果があるということが、この報告書からもわかるということでございます。
 しかし、小一、小二、中一以外の学年では、一学級の規模は四十人であり、私は多過ぎるというふうに思っております。特に小学校低学年段階では、学級規模を小さくしてきめ細かな対応をすることが望ましく、そういう意味からも、小学校二年生から三年生に上がる際にもとに戻ってしまい、心配な点もあります。このため、必ずしも画一的な少人数学級、すべての教育活動を行うのではなく、学校の実情や児童生徒の状況に応じた形で対応できることも必要だと考えます。
 例えば、ある学年のある教科を習熟度に応じた少人数指導が可能になるよう、教員で加配して、学力の維持向上に向けて弾力的にきめ細かな対応がとれるような取り組みにすることが重要であります。
 このため、都教委では、こうした少人数指導のための教員加配を行ってまいりましたが、これらの意義や効用、また、どのように活用していくのか、お伺いいたします。


〇比留間教育長 児童生徒の基礎学力の向上を目指し、きめ細かな指導を行っていくためには、教科等の特性に応じた多様な学習集団を編成できる少人数指導が有効と考えておりまして、これまでも少人数指導の加配の充実に努めてまいりました。
 現在、小学校で千二百六十九人、中学校で九百四十九人を加配教員として配置しており、小学校では主に三年生から六年生まで、中学校では各学年で活用をされております。
 加配教員と各学年や各教科の教員が連携し、指導方法の研究、教材の開発などに取り組むことで、児童生徒の習熟度に応じた指導ができ、基礎的な学力の定着が図られ、学習意欲が向上しているなどの効果がございます。
 都教育委員会は、今後ともこの加配を活用し、児童生徒の状況に応じたきめ細かな指導の充実に努めてまいります。


〇島田委員 少人数教育の加配、都が独自で行うことによってきめ細かな指導ができているということは、大変すばらしく、評価できることでありますが、もとより、少人数教育は国の責任で実施されなければならないことであります。
 民主党政権下では、小学校、中学校の全学年で三十五人学級の実現を目指し、五カ年計画の予算措置を計画していたところでございます。しかし、政権がかわり、現政権は、さらなる少人数学級については検討ということで大変消極的であり、私は残念に思っております。
 少人数学級の効果は明らかでありまして、今お伺いしましたが、先日、国会の予算委員会で民主党の細野幹事長も安倍総理大臣に求めておりましたけれども、この少人数学級を早期に実現してもらいたいと私は思っております。都も国に対してその実現を要望していただきたいと思っております。人材教育は未来の投資でございます。ぜひよろしくお願いいたします。
 次に、スクールカウンセラーについてお伺いをいたします。
 都は、スクールカウンセラーを公立小中学校に全校配置し、いじめや不登校など、学校現場の課題の解決を図るとしております。特に最近、いじめや体罰による児童生徒の自殺が社会問題となっておりまして、心の悩みの解決に当たる専門家であるカウンセラーを学校現場に配置することは重要であり、評価いたします。都もこれまでカウンセラーの配置を進めております。
 一方で、私は文教委員会でもただしてまいりましたが、カウンセラーの採用に当たっては、臨床心理士に限るのではなく、一般的にガイダンスカウンセラーといわれる、カウンセラーに準ずる者も含め、幅広い人材の中から人選し、採用すべきだと主張してまいりました。
 国のある調査では、問題行動の解決において、臨床心理士のカウンセラーよりも、カウンセラーに準ずる者を多く採用した自治体において大きな事業成果を得られたという結果が出ております。このようなことから、国は各自治体にカウンセラーに準ずる者も積極的に採用するよう働きかけております。
 いずれにしても、せっかくカウンセラーを全校配置するのでありますから、カウンセラーが有効に活用されるべきであります。
 このたび都は、スクールカウンセラーを全公立小中高で配置する予算が計上されておりますが、スクールカウンセラー配置の成果を踏まえ、今後一層その効果を新たに検証することにより、カウンセラーの有効活用を図るべきだと考えますが、都教育委員会の見解をお伺いいたします。


〇比留間教育長 学校においては、臨床心理に高度な専門性を持つスクールカウンセラーからの助言により教員の相談技術が高まるなど、教員と連携した取り組みによって、児童生徒の問題の解消に効果を上げております。また、児童生徒や保護者への継続的なカウンセリングが心理的安定をもたらし、不登校の改善やいじめの解決につながったなどの成果も報告をされております。
 今後、スクールカウンセラーの配置による成果を検証するとともに、連絡会などで効果的な活用事例などを情報提供し、各学校におけるスクールカウンセラー活用の一層の充実を図ってまいります。


〇島田委員 今後、検証結果を踏まえながら、カウンセラーの有効活用を図るとともに、カウンセラーに準ずる者も含めて採用することを重ねて要望申し上げます。
 次に、私学振興についてお伺いいたします。
 若者の内向き志向が指摘される中、都は、都立校のみならず、来年度から私学にも留学の支援の予算を計上し、グローバル人材育成に取り組むことは評価いたします。しかし、その内容を見ると、おおむね三カ月以上の留学を対象に補助するとのことであります。
 お伺いしますと、現状では約七割の学校が補助対象にならないということでございます。多分、私立学校の海外研修というのは、大体夏休みを利用し、一カ月以内の短期研修を組んでいるところが多いからだろうというふうに思います。
 ただ、高校レベルの海外研修は、まず本格的な海外留学の導入と考え、短期でまず海外での体験を経験し、その後、長い期間での留学を考えるというのが無理のない海外留学だろうと考えられますし、また、不況で家庭の収入は下がり、以前よりも一カ月未満の留学でも経済的理由からためらう家庭も多いと聞きます。
 このようなことから、都は一カ月以内の留学まで補助対象を広げるべきだと私は考えますけれども、これまで私学団体や現場の先生方とヒアリングを行ったということでありますが、なぜ三カ月以上の留学を補助対象にしたのか、お伺いをいたします。


〇小林生活文化局長 私立高校生の留学支援制度の構築に当たっては、私立学校関係者とのヒアリングを重ねてまいりました。その結果、国際感覚の醸成や語学力の習得に一定の効果を上げるためには、おおむね三カ月以上の留学期間が必要であること、また、そのような長期間の留学は保護者の費用負担が大きいことから、公的な支援制度を設けてほしいとの意見が多くございました。
 こうしたことから、都としては、短期的な海外体験ではなく、おおむね三カ月以上の海外留学を対象に支援する制度とすることで、長期留学制度の創設や拡充を後押しし、都内の私立高校における海外留学制度の充実を図ったものでございます。


〇島田委員 制度の構築の考えはよくわかりました。三カ月の留学は、高校生にとってはかなりのハードルになるかもしれません。制度導入後は、学校現場の実態をよく調査し、必要な制度の改善につなげていただきたいと思っております。
 次に、多摩振興についてお伺いいたします。
 このたび都は、新たな多摩ビジョンの検討に入っております。新たな多摩ビジョンの素案の基本認識では、右肩上がりの成長、拡大から、活力ある都市の成熟、持続への発想の転換が必要としておりますが、国では成長戦略を掲げ、成長、拡大への取り組みを進めている中、多摩については成熟を基本としていくというのは、時代の流れに多摩が取り残されてしまうのではという危惧を覚えております。
 例えば、多摩地域には、製造業を中心に高度な技術を有する中小企業が多数存在しており、海外との競争を含めた厳しい生存競争に日々さらされております。多摩の優秀な中小企業が進化、発展し、国の成長戦略の重要な担い手となるには、これらの企業への支援と育成、そして、新しい発展の方向性を都として示していくことが重要と考えます。
 そこで、新たな多摩ビジョンにおける多摩の産業に対する認識と今後の方向性について、都の見解をお伺いいたします。


〇笠井総務局長 人口減少局面の到来や高齢化の進展など、多摩地域を取り巻く厳しい状況変化に対応するには、これまでの右肩上がりの成長、拡大といった考え方から、地域が有する多様な特性を最大限に活用した活力ある都市の成熟、持続へと発想を転換していくことが重要であろうと思っております。
 もとより、多摩地域は高い技術力を持つ中小企業や大学、研究機関、産学公連携の担い手となる各種支援機関などが存在し、これらの集積と活用により、高付加価値の製品やサービスを生み出すことが可能な地域でございます。
 このため、新たな多摩のビジョンの素案では、地域が有する高度な技術基盤や知的資源を活用して、介護や産業用ロボットの開発など、成長が期待される分野への企業参入を促進していくことなどを、これからの多摩の産業の進むべき方向性として示しているところでございます。


〇島田委員 ぜひ、多摩の中小企業が、この成長戦略の重要な担い手となるよう都の支援をよろしくお願いしたいというふうに思います。
 多摩地域を取り巻く大きな状況の変化の一つとして、相次ぐ大規模工場の撤退があります。大規模工場の撤退は、地域の雇用の喪失や地域の小売業やサービス業への影響、自治体の産業政策への影響など、地域にさまざまな影響を及ぼすことが想定されます。
 近年の景気低迷や企業活動のグローバル化、国際競争が激化する中、大規模工場の撤退の流れはやむを得ないかもしれませんが、撤退により地域の活力が損なわれないようにするためにも、その跡地の活用を考えていくことが重要であります。
 都として、多摩地域の大きな課題である大規模工場撤退後の跡地活用の方向性を示すべきだと考えますが、見解をお伺いいたします。


〇笠井総務局長 大規模工場の相次ぐ撤退は、多摩地域の大きな課題である一方、その跡地活用は新たなまちづくりの契機でもありまして、市町村が企業や住民などのコーディネート役として地元のニーズや特性を生かしたまちづくりを進めていくことが重要であります。
 このため、多摩のビジョンの素案では、跡地活用の方向性として、市町村と地権者、住民などが参画した土地利用方針の協議の場の設置や、条例等に基づく特別用途地区の指定など、地域の意向を反映できる仕組みづくりが必要であることを明らかにいたしました。
 今後、関係各局や市町村、民間企業などと連携し、こうした大規模工場跡地の活用に向けた方策を検討してまいります。


〇島田委員 今ご答弁いただきましたように、土地利用については、新たなまちづくりの契機にもなるわけであります。地域の意向を反映しながら都としての支援をよろしくお願いして、多摩地域の観光振興についてお伺いいたします。
 東京は、丸の内や新宿の高層ビル街、東京スカイツリーなど、現代を象徴する建築物が林立する大都市である一方、西多摩地域に目を転じれば、豊かな自然や独自に培われた伝統文化が息づいております。
 最先端の都市としての姿と、人々の心をいやす自然や風物とのこのような対比が、東京の多彩な魅力を形づくっているといえます。
 そこでまず、恵まれた自然など、豊富な地域資源にあふれる西多摩地域について、都は観光の視点からどのように認識し、これまでどのような取り組みを実施してきたのかお伺いいたします。


〇中西産業労働局長 西多摩地域は、豊かな自然に加え、歴史や文化に根差した観光資源に恵まれており、東京の観光振興を図る上で欠かすことのできない地域であると認識しております。
 このため、都はこれまで、観光協会等が行うイベントの企画や旅行者の誘致に向けた情報発信などの取り組みに対しまして、専門的な立場から助言するアドバイザーを派遣してまいりました。また、観光案内板の設置や観光パンフレットの作成などに取り組む地元自治体の支援を行っております。
 さらに、東京の公式観光サイトにおいて、西多摩地域の四季折々の風景が楽しめる画像や観光イベントの最新情報などをきめ細かく紹介してまいりました。


〇島田委員 西多摩地域には、四季折々のイベントや地元ならではの料理など、さまざまな地域資源が存在します。私の地元羽村市でも、今月下旬から約一カ月間、はむら花と水のまつりが開催されます。羽村の堰を彩る桜並木や一面に広がる四十万本のチューリップ畑など、市内各所での春のにぎわいを感じることができ、春の一大イベントとして観光の目玉となっております。
 しかし、西多摩地域には、地元ならではの特産品や伝統的な祭りなど、まだまだ磨けば光る観光資源がたくさん眠っております。このような資源を生かさないことは、地域にとって大きな損失であります。
 都は、観光資源の掘り起こしや活用に努める地域の取り組みを積極的に支援する事業を来年度から開始すると聞いておりますが、そこで、本事業の概要についてお伺いいたします。


〇中西産業労働局長 都は、新年度、都内各地の埋もれた観光資源を活用する取り組みといたしまして、地域資源発掘型実証プログラム事業を実施いたします。本事業は、地域の魅力ある資源を新たな観光商品として活用しようとする観光協会等のアイデアを民間事業者の商品化ノウハウに結びつけることで、旅行者の誘致につながる地域の取り組みを支援するものでございます。
 これを契機といたしまして、観光協会等を中心に、地域の商店街、地場産業を担う事業者、住民などが一体となった観光振興の取り組みが一層進むよう、都は本事業の積極的な活用を図ってまいります。


〇島田委員 本事業が西多摩の観光開発にも寄与することを期待しております。先ほど申し上げたように、西多摩地域には、四季を通じて触れ合える自然が数多く存在します。ミシュランのグリーンガイドに三つ星で掲載されている高尾山を初め、多摩川、秋川、奥多摩湖、檜原の払沢の滝と、多くの水辺も多摩地域の重要な観光資源であります。
 その中でも、最近は、登山やハイキングなどを楽しむ山ガールの存在や森林セラピーの流行など、森林に焦点を当てた取り組みが各地で進んでおります。
 そこで、こうした森林を観光の視点から活用し、観光振興を図っていけばと考えますが、見解をお伺いいたします。


〇中西産業労働局長 近年、幅広い世代が山歩きや自然散策などを楽しむようになっており、西多摩地域の豊かな森林は、こうした需要を満たす可能性を秘めた重要な観光資源でございます。
 そこで都は、新年度より森林資源を生かし、林道における散策ルートやビューポイントの整備などを行う市町村に対しまして、その整備費を助成する事業を実施いたします。
 こうした取り組みを通じまして、今後も西多摩地域の身近で魅力ある森林資源を効果的に活用し、さらなる観光振興に結びつけてまいります。


〇島田委員 ありがとうございます。
 次に、多摩地域の防災対策についてお伺いいたします。
 今回新たに策定される多摩ビジョンでも、安全・安心が確保された多摩とし、防災に強いまちづくりが重要課題となっております。防災対策については、東日本大震災以降、南海トラフ巨大地震など、沿岸部の津波が話題になっておりますが、私の地元の西多摩などでは、地震による土砂崩れ、山間集落の孤立などが話題になります。都には、こうした多摩特有の課題にもしっかり取り組んでいただきたいと考えます。
 とりわけ、多摩で最近話題になっているのが立川断層帯です。これについては、さきの本会議で我が党の代表質問でも取り上げ、答弁をいただきました。首都直下地震に比べると発生確率は低いとされておりますが、東日本大震災の影響で発生確率が高まった可能性が指摘されております。
 都が昨年四月に出した被害想定の中で立川断層地震を取り上げたのは、多摩都民の高い関心にこたえたものとして私は評価しております。しかしながら、立川断層帯の実像はまだまだわからないことが多く、一体どのような断層構造になっているのか、断層が動くとどのような揺れになるのか、その真上の建物はどうなってしまうのか、ぜひとも明らかにしていただきたいと思います。
 こうしたことを調査するために、文部科学省が本年度から三カ年のプロジェクトを実施しております。日産の村山工場跡地には、全長二百五十メートル、深さ十メートルにも及ぶ巨大なトレンチが掘られ、断層面を観察するというものです。先月には都民の一般公開も行われ、私も現地を視察しましたが、大変意欲的な取り組みだと思います。
 徳島県では、昨年末、中央構造線活断層帯の真上には、学校や病院、大規模な商業施設などの建物を制限する条例を制定し、この四月から施行されると聞いております。
 私は、断層帯についても、断層の位置が明らかになり、断層が動いた場合に、地表面が大きくずれることが想定される場合には、こうした踏み込んだ条例も検討すべきではないかと考えております。
 そうした意味で、今回の調査プロジェクトは重要であります。都はこの調査プロジェクトにも協力しているとのことですが、ぜひともしっかりと協力していきたいと思いますが、具体的にはどのような協力をするのでしょうか、都の見解をお伺いいたします。


〇笠井総務局長 都は、文部科学省の三カ年の調査研究プロジェクトの運営委員会に参加し、プロジェクトの各事業を実施するために、地元の市町村や関係者間の調整を図るなどの協力を行っております。
 お話の大規模トレンチの現地見学会につきましても、地元自治体からの要望を踏まえ、一般市民の方の見学にできる限りこたえるよう国に要請して実現を図りました。
 今後とも、プロジェクトの円滑な推進が図られるよう、関係市や町とも連携して取り組んでまいります。


〇島田委員 調査研究自体は、研究者が科学的な知見に基づき、客観的に行うべきものですので、行政としては、これが円滑に進むよう十分なサポートをお願いいたします。
 また、プロジェクト終了時には、得られた研究成果をしっかりと検証し、例えば断層帯の上にある公共建築物については、危険であれば移転させるなどの対策につなげていただきたいと思います。
 さて、次に、昨年十一月に発表された都民生活に関する世論調査によれば、東京全体では、都政への要望は二年連続で防災対策が一位でした。ところが、地域別に見ると、都政への要望は、多摩中央部北では防災対策が二位、多摩西部、島しょでは防災対策は三位でした。さまざまな要因があるのでしょうが、私は、この地域の皆さんは、地盤もかたいし地震は大丈夫だと思い込んでいる面もあるのではないかと思います。
 そこで、西多摩地域を含めた多摩地域の皆さんが立川断層帯について正しく理解し、自助、共助の取り組みを進めてもらうよう都として取り組むべきだと考えますが、見解をお伺いいたします。


〇笠井総務局長 都は昨年四月、都に起こり得る地震の被害の実像を明らかにするため、東京都防災会議の地震部会の専門家による最新の科学的知見に基づき、立川断層帯地震に関する被害想定を策定、公表いたしました。
 また、今回の文部科学省の三カ年プロジェクトの実施状況や、プロジェクト完了時に得られた研究成果についても、関係市や町と連携して都民にわかりやすく示してまいります。
 こうした取り組みにより耐震診断、耐震補強や家具類の転倒防止対策の推進など、多摩地域における都民の自助、共助の取り組みにつなげていきたいと思っています。


〇島田委員 立川断層周辺には多くの都民が家を構え、暮らしております。この人々に、いかに地震に備えてもらうか非常に大切だと思います。
 地元の自治体とも連携して、普及啓発に精力的に取り組んでいただきたく要望を申し上げて、最後に地方分権についてお伺いいたします。
 二〇〇〇年の地方分権一括法の施行以来、この十数年にわたり地方分権が進められてきておりますが、この流れは今後も加速していくことと思われます。中でも二〇一〇年に閣議決定された地域主権戦略大綱及び二〇一二年に閣議決定された地域主権推進大綱において、国と地方の役割分担について補完性の原則に基づき、住民に身近な行政はできる限り地方公共団体にゆだねるものとされ、特に基礎自治体重視の姿勢を打ち出しております。
 こうした中で、大都市東京における区市町村に対する分権をどのようにとらえ、展開していくのか、分権の基本的な考え方をお伺いいたします。


〇笠井総務局長 基礎自治体への分権に当たりましては、住民ニーズに的確にこたえ、地域の実情に応じた行政運営を実現することが重要でございます。とりわけ大都市東京におきましては、東京の実態や地域特性などを十分踏まえ、都と市区町村が適切に役割分担していくことが求められます。こうした観点から、都はこれまでも、建築確認事務や騒音規制に関する事務など、住民に身近な事務権限の移譲を着実に進めてまいりました。
 今後とも、市区町村がみずからの責任と判断において、地域の実情を踏まえた行政サービスを行えるよう、市区町村と十分に協議を行いながら適切に対応してまいります。


〇島田委員 分権の基本的な考えはわかりました。
 次に、都と市町村の役割についてお伺いいたします。
 地方分権の流れにより、住民に身近な行政は、原則として基礎自治体が担うこととされ、特に福祉の分野、これは介護保険法、あるいは障害者自立支援法においてかかわることですが、福祉の分野においては基礎自治体がサービスの実施主体と位置づけられております。
 他方、広域自治体は、基礎自治体では担えない事務を担当することとされ、広域的な視点から一体的に実施されることが効率的かつ効果的な事務や、専門性を要求される事務を行うこととなります。また、基礎自治体の調整役としての役割が期待され、それは地域間格差の是正も含まれます。
 とりわけ公平性が求められる行政分野においては、格差が生まれないようサービス水準の確保が極めて重要な役割となっております。
 そこで都は、広域自治体の役割として、都内市町村におけるサービス水準の確保についてどう考えるのか、見解をお伺いいたします。


〇笠井総務局長 行政サービスの水準確保に当たりましては、一義的には実施主体となる市町村が、みずからの責任と判断において適切に事務を処理することができるよう、行財政基盤の確立や体制整備に取り組むことが重要でございます。
 ご質問にありました住民へのサービス水準の地域間格差の是正につきましては、まずは国が対応すべきでありますが、都はこれまで、広域自治体として独自の財政補完制度などにより、市町村に対しさまざまな支援を行ってまいりました。引き続き市町村との適切な役割分担のもと、都民サービスの向上に努めてまいります。


〇島田委員 ぜひ都は、独自の財政補完制度を充実していただいて、広域的な観点から都民サービスの確保に努めていただきたいと思っております。
 最後に、地方分権にかかわる財源についてお伺いをいたします。
 地方分権にかかわる財源については、国は両大綱において、地方交付税や国庫補助負担金等に関し所要の措置を行うとしております。これに対し、都は、二〇〇七年に発行した「『地方の自立』に向けて−東京から地方分権を考える」において、分権とは必要な財源を移すことであるとするとともに、国の施策及び予算に対する東京都の提案要求の中で、権限と財源は両輪であるとの認識を示しております。この考え方は、国と都のみならず、都内分権においても同様と考えます。
 都内区市町村が、自主的、自立的な運営を行うためには、権限とともに、その裁量を発揮するための財源を配分する必要があると考えますが、分権における財源のあり方とその現状についてお伺いいたします。


〇笠井総務局長 市区町村への事務権限の移譲に当たりましては、移譲される事務の執行に要する経費の財源を確実に措置することが必要でございます。財源措置の方法は、権限移譲の手法により異なり、法に基づく権限移譲の場合には、国がその執行に必要な経費を地方交付税の基準財政需要額に算入することにより措置をしております。
 一方、条例による事務処理の特例制度に基づく権限移譲の場合には、地方財政法において、都道府県が財源措置を講ずることとされております。このため、都におきましては、市区町村との十分な協議を経た上で、事務処理特例交付金などにより、必要な措置を講じているところでございます。


〇門脇副委員長 島田幸成委員の発言は終わりました。(拍手)



2012年 11月 15日(木)
12年11月 経済港湾委員会 産業振興、多摩産材活用について




〇島田委員 私の方から、多摩地域におけるものづくり産業のまず集積事業についてお伺いをいたします。
 私の選挙区である西多摩地域では、産業の空洞化が進んでおります。工業地域における墓地の建設計画や大型商業施設の建設が計画されていて、地域の製造業が縮小していくことに対する懸念の声が多く上がっております。
 これは、西多摩、地元の新聞の記事なんですけれども、羽村市にイオンタウン進出へということで、日立国際電気、羽村工場の土地売却ということで、これは大体、この工場の敷地が五万平方メートルと非常に大きな会社の日立国際電気ですね。四十年近く羽村市にあったんですけれども、その工場の土地をイオンが買って、商業施設ができるというようなことでございます。
 東京都の製造業の現状を見ても、平成十年から平成二十年の十年間で、先ほどの資料もありましたけれども、都内の製造業の製品出荷額等は約九・四兆円の落ち込みで、事業所数も約三万カ所減少しております。
 地域におけるものづくり産業の撤退、産業の空洞化の現状認識についてまずお伺いをいたします。


〇矢田部産業企画担当部長 歴史的な円高などを背景に、企業が生産拠点を海外に移転する動きが加速しており、こうした状況が産業の空洞化につながることが懸念されております。
 無秩序な産業の空洞化の進行は、中小製造業を中心とした東京の基盤技術の集積が弱体化し、新たな産業を生み出す力も弱まるおそれがあります。
 このことから、産業の集積を維持発展させることが重要であると考え、都は本年三月に改定した東京都産業振興基本戦略におきまして、柱の一つとして位置づけたところでございます。


〇島田委員 今お伺いしましたけれども、ものづくり産業は大変厳しい状況にあるということでございます。経済産業省の調査によると、ここ数年は国内生産拠点の役割が大きく変化しているということでございます。
 企業は、工場を海外に移転するとともに、国内の生産は大きく減少し、国内における生産においては、単純な製品の多量生産から高付加価値な製品を厳選して生産することにシフトしております。工場が海外に移転していくということはやむを得ない部分はありますが、日本国内で高い技術力、開発力をベースにした高付加価値な製品を生み出すため、都内の産業の集積を維持し、発展させる取り組みが今後重要というふうに考えております。
 こうした中、本年度から都における産業集積事業がスタートいたしました。産業空洞化を防ぎ、産業集積を行っていくには区市町村との連携が不可欠であります。産業集積事業の実施に当たり、都はどのように区市町村と連携していくのか、お伺いをいたします。


〇河内商工部長 都は、本年度、区市町村の産業振興担当者を対象に複数回セミナーを開催し、企業誘致や設備の増設、更新のための優遇制度、操業環境の改善事例など、さまざまな情報を提供して区市町村の産業集積の確保に向けた計画策定を支援してまいりました。
 こうした中で、第一号の自治体の計画を承認したところでありますが、今後も地域の実情を把握する区市町村が対象地域を設定して、主体的に産業の維持と発展を図る意欲ある取り組みを支援してまいります。


〇島田委員 今、答弁にありましたが、第一号の自治体の計画を承認したということでありまして、これは大田区だというふうに聞いております。区部においては、アジアヘッドクオーター特区を初め、産業活性化の対策を講じられているというふうに思いますが、また、多摩地域にもぜひ必要な対策を行っていただきたいというふうに思っております。
 多摩地域においては、計測器、ロボットを初め、高い技術力を持った企業があります。これらの企業が集まって生産活動を行っていく上での支援をぜひお願いしたいと思っております。
 都内各地域では産業集積事業に対するニーズも高く、今後は各区市町村からの要望もあると思いますが、今後どのようなスケジュールで事業の認定を行っていくのか、お伺いをいたします。


〇河内商工部長 今年度のこれからの対応といたしましては、区市町村からの申請を十二月末に受け付け、平成二十五年度から三カ年の区市町村の事業計画を年度末までに承認する予定でございます。
 また、平成二十六年度からの事業計画につきましては、平成二十五年度末までに承認する予定でございます。


〇島田委員 答弁ありがとうございます。産業の空洞化は大変深刻な状況、これはいうまでもないことでありますが、現実に国内の生産は減少し、企業は付加価値の高い製品に絞って生産を行っております。
 工業用地の縮小に伴い、各区市町村では工業用地の再編も進行していくというふうに考えます。今後は都市計画の観点から、工業専用地域の見直しなどの対策も講じていく必要があると考えております。ものづくり産業を発展していくためにはさまざまな観点から抜本的な改革をしなくてはいけないというふうに申し上げて、次に、産学公金連携の都市機能活用型産業振興プロジェクトについてお伺いをいたします。
 地域のものづくりの集積、維持に加えまして、個々の企業が自社の技術を生かした高付加価値な製品を生み出すことにより、都内にとどまり生産活動を継続していく取り組みを支援することも大変重要であると考えております。
 先ほど申し上げましたが、多摩地域には、計測・分析器、半導体・電子デバイス、ロボットといった産業の核となるような分野の集積があり、都でもこれらの企業の技術を伸ばし、産業の育成を図る方向であるというふうに聞いております。
 このような観点から、都は、都市機能活用型産業振興プロジェクトを実施しておりますが、このプロジェクトの意義、目的とは何かをお伺いいたします。


〇河内商工部長 高い技術を有する多摩地域の中小企業がさまざまな機関と連携して、研究開発や技術開発に取り組み、すぐれた製品を生み出すことにより、多摩地域の産業活性化につなげていくことは重要であります。
 このため都では、平成二十一年度より多摩地域で都市機能活用型産業振興プロジェクト推進事業を実施いたしまして、産学公金のネットワークをつくり、製品開発の取り組みなどを支援しているところでございます。


〇島田委員 ありがとうございます。産学公金のネットワークにより、多摩地域の中小企業が大企業にも引けをとらないような製品開発を行うということは大変チャレンジングなことだというふうに思いますし、意義のあることだというふうに思っております。
 このプロジェクトの成果が期待されるところでありますが、このプロジェクトにより実際に開発され、世に出た製品はどんなものがあるのか、今後、どのような製品の開発が検討されているのかお伺いをいたします。

〇河内商工部長 これまでの取り組みで製品化された事例といたしまして、ロボット分野では、介護施設における見守りシステムプロジェクトが既に受注を獲得しております。また、計測・分析器分野や半導体・電子デバイス分野でも、試作品が完成し、実証実験を行っているプロジェクトが複数あり、それぞれ製品化に向けた取り組みが着実に進んでいるところでございます。


〇島田委員 今、世に出たものが一つあるということで、これは医療介護分野の見守りシステムだということで、ちょっと物は見ていないんですけどパンフレットをいただきまして、これは医療介護分野の見守りシステムで、介護施設や病院に入所されている人に無線技術を使用したタグを装着して、タグから送られてくる位置、加速度情報をもとにして、倒れていないかなどの情報をディスプレーに表示し、入所されている方々を見守るシステムというふうにお伺いしております。
 高齢化に伴い、お年寄りの見守りは重要で、このようなシステムのニーズは高いと思いますし、開発された製品が役に立ち、広く普及されることを期待するところでございますが、実際、このプロジェクトで開発した製品はまだそんなに数は多くないということでございますし、また今後、また新たに、先ほどありましたが開発予定のものもあるというようなことで、資料をいただいたのはこの電池を使わない電子棚札システムですか、こういった札が商品の内容を電子システムで表示してやるようなものですかね。今後開発されるようなものも幾つかあるということでございますが、毎年、この事業には四千万円予算を計上しているということなので、もう少し、もっとたくさんいいものを開発されるよう努力をしていただきたいということを要望しておきたいというふうに思っております。
 そして、この事業で重要なのが、それぞれの企業を結びつけるコーディネーターであります。特に本年から、この事業にプロジェクトマネジャーが配置されたということでございます。この事業が成功するか否かは、プロジェクトマネジャーの能力、資質が大きいというふうに考えますが、このプロジェクトマネジャーはどのような方なのか、お伺いをいたします。


〇河内商工部長 プロジェクトマネジャーは、民間企業における新製品開発や事業化に関するプロジェクト管理の経験と中小企業支援に豊富な経験を有する人材を、本事業を実施する中小企業振興公社が非常勤職員として採用しているところでございます。


〇島田委員 それでは、今、プロジェクトマネジャーは非常勤の職員だということで、今二名の方がおられるということでございます。いただいた資料によりますと、一人は六十三歳の方で、大手家電メーカーでブラウン管やディスプレーの開発、事業化にかかわるプロジェクトを統括されていて、工場長をされていたと。関連会社の役員を経て、定年退職後、技術士事務所を開業されている方だということでございます。
 もう一人のプロジェクトマネジャーは六十二歳の方で、大手家電メーカーで交通システム、パワーエレクトロニクスの開発、事業化にかかわるプロジェクトを統括、退職後、知的財産技術評価会社で、ベンチャー企業の知的財産事業評価に従事して、中小企業診断士事務所を開業されていたというような方で、かなり経験のある方だということでございまして、非常にいいのかなというふうに思いますが、雇用の形態がありましたけれども、非常勤職員だということで、やっぱりこのようなプロジェクトは、ある程度の一定の期間、一年じゃなくて、三年ぐらいはプロジェクトの過程であると思います。いろんな雇用形態、難しいところもあると思いますが、やっぱりそれぐらいの三年間ぐらいのスパンで、しっかりとした方に、プロジェクトマネジャーに見ていただくのがこの事業の成功につながるのかなというふうに思っておりますので、その点もあわせて今後のご検討をしていただければと、そんなふうに思っております。
 本事業の開発プロジェクトの取り組みが着実に製品化につながり、収益を上げていくためには、金融を初めとした資金面でのサポートが必要と考えます。どのようにこのようなサポートを行うのか、お伺いいたします。


〇河内商工部長 製品の開発段階におきましては、案件の内容に即した公的助成金の活用が効果的でありますことから、プロジェクトマネジャーが主体となって情報提供を行いますとともに、申請等のサポートを実施しておるところでございます。
 今後、事業化が本格化した段階におきましては、参画する地域金融機関などの融資につなげていくことを想定しております。

〇島田委員 ぜひ、金融とか資金面でサポートも含めてご支援をよろしくお願いしたいというふうに思います。
 また、このプロジェクトは関連業種が協力して開発を行うというふうなことでありますが、もっと関連事業じゃない本当の異業種間のネットワークによる商品開発なども重要であるというふうに考えますが、その取り組みについてもお伺いいたします。


〇河内商工部長 新たな開発プロジェクトを進めていくに当たっては、当初想定していた業種だけでは開発が進まない場合も多く見られ、プロジェクトマネジャーが各推進機構のコーディネーターと共同で、適宜必要となる業種の事業者を発掘、マッチングを行い、開発の進捗に応じた柔軟な体制づくりをサポートしているところでございます。


〇島田委員 いろいろ答弁いただきましたが、多摩地域には先端技術を有する企業や大学、研究機関が多数存在しており、ものづくりのポテンシャルが非常に高い地域だというふうに思っております。
 こうしたポテンシャルを最大限引き出すためには、中小企業がさまざまな機関と連携して、積極的に技術開発を進め、新たな製品を数多く生み出していくことが重要だというふうに考えております。ぜひ本事業による取り組みを通して、地域の産業集積の発展につなげていっていただければというふうに思っておりまして、次の質問に移らせていただきます。


 次に、多摩産材の普及についてお伺いをいたします。
 森林を整備することは、木材の供給だけでなく、水の涵養機能を高める効果でありましたり、花粉対策など多面的な機能があり、大変重要なことだというふうに考えております。
 さきの予算特別委員会では、多摩の森林は七割が私有林であるということから、林業の集約化、私有林の境界の確定など、川上における取り組みについて質問させていただきました。
 多摩の森林を健全に整備していくには、森林の循環が必要であり、そのためには多摩産材の活用が不可欠であります。今回は製材業者や工務店などを視察し、関係の方々からご意見などをお伺いいたしましたので、その点について、多摩産材の活用について、特に川中から川下にかけて絞って質疑を行いたいというふうに思っております。
 まず、都内唯一の原木市場である多摩木材センターでの多摩産材の取扱量の推移についてお伺いをいたします。


〇津国農林水産部長 多摩木材センターにおける多摩産材の取扱量は、平成十八年度の約二千九百立方メートルから、平成二十三年度には約一万三千立方メートルと四倍以上に増加しております。


〇島田委員 今、答弁で、二千九百立方メートルから一万三千立方メートルに、四倍にふえたということでございますが、改めまして、この大きく増加している要因についてお伺いをいたします。


〇津国農林水産部長 幾つかの要因がございますが、平成十八年度に開始いたしました、杉林を伐採して花粉の少ない杉等に植えかえるスギ花粉発生源対策主伐事業が大きな要因となっております。


〇島田委員 今ご答弁いただきましたが、このスギ花粉発生源対策の事業が、木材を供給していることに対して非常に重要な役割を果たしているということでございます。ぜひこの事業は継続して進めていただきたいというようなことと、先ほど全体の取扱量が一万三千立方メートルと、その量がありましたけれども、今、いろんな審議会等でも、どれぐらいの多摩産材の量を出したら、森を循環させるにはどれぐらいの量を木材として出したらいいのかと、そういうような、今、審議会等でも目標額、目標の数値を検討しているところだと思います。ぜひその辺を、そういうような目標数値ですか、そういったものも明確にして、じゃあ、森林を守るにはどれぐらい木材を出したらいいのかと、その量の木材を今後どれぐらい、例えばいろんな多摩産材の利用につなげるとかという、大きな視点で中長期の森林整備の方針をしっかりと固めていただきたいなと、そういうふうに思っております。
 さて、先般、この原木市場で多摩産材を購入している多摩の製材業者から話を聞きましたが、多摩産材の普及には、川中である製材所で狂いや曲がりのない材に製材し、供給していくことが求められているとのことであります。また、多摩産材のブランド力を高めるためにも、認証制度などの整備も重要であります。
 こうした多摩産材の品質向上に対する都の取り組みと、改めて認証制度についてお伺いいたします。


〇津国農林水産部長 まず、品質向上に向けた取り組みといたしましては、多摩地域の製材業者等に対し、これまで木材乾燥機や木材の表面を滑らかに仕上げる木材加工機等の整備を支援してまいりました。
 また、多摩産材の認証制度についてでございますが、消費者等に対し多摩産材の知名度を高めるため、平成十八年度に森林所有者や製材業者などで構成する多摩産材認証協議会が設置され、多摩産材の認証を開始しており、都は協議会の運営の支援や認証制度のPRを実施しております。


〇島田委員 今ご答弁ありましたが、この製材業者に対して木材乾燥機ですか、あるいは滑らかに仕上げる木材加工機等の整備を支援しているということでございます。
 木材の業者も、今、非常に少なくなっていて、秋川も協同組合ですかね、あの地域では本当に協同組合があそこにしかないということで、非常に一生懸命頑張っている、大変な状況であるということでございますので、ぜひこの点の整備に引き続き支援をお願いしたいというのと、多摩産材に対するブランド力、ブランド価値をぜひ高めていただいて、この認証制度をしっかりとしたものにしていただきたいというふうに思っております。
 先日、都議会民主党で、檜原村の小中学校を視察する機会がありました。教室には地元の木材がふんだんに使われておりました。村長に案内していただきましたけれども、非常に教室の中が木で成っておりまして、木質化されておりまして、子どもたちも非常に優しい気持ちになりますし、村長がいっていたのは、非常に免疫性が高まったというふうにいっていました。インフルエンザとか風邪にかかるのがデータ的に少なくなったというようなこともいっておりました。
 都においても、多摩産材を使う、そういった取り組みが行われているというふうに思いますが、多摩産材の公共利用について、教室の木質化など、都の公共建築物における利用状況並びに区市町村の利用推進に向けた取り組みについてお伺いいたします。


〇津国農林水産部長 都は、これまでも多摩産材の利用を推進してきておりまして、平成二十三年度は、都立学校の教室の木質化や都営住宅の内装などで約千九百立方メートルの多摩産材を使用しております。
 また、区市町村に対しましては、今年度、公共施設における多摩産材の利用事例ですとか、多摩産材の利用意義などに関する説明会を開催するなど、多摩産材の利用促進を働きかけております。


〇島田委員 都の方でもさまざまな形で公共施設に利用しているということでございますし、こういう区市町村における多摩産材の使用状況という一覧もいただきましたけれども、区市町村も独自に多摩産材をなるべく使うような取り組みも行われているということでございます。
 この一覧があるんですけれども、特に多かったのが港区でありまして、港区は秋川、あきる野市と提携を結んでおりまして、森の管理を港区が一部行っているというようなことで、そういうような提携を結んで、川上と川下がつながっているところ、非常にこれは利用が進んでいるということでございますので、そういったところでぜひ区市町村の取り組みなんかも推進するようなさまざまな施策があると思いますので、ぜひその点も含めて、公共建築物における多摩産材の使用を促進していただきたいというふうに思っております。
 こうした公共利用に加えまして、民間での利用の拡大も必要だというふうに考えております。統計資料によりますと、平成二十三年には東京全体で新築住宅戸数は十三万戸であります。また、十三万戸のうちの木造住宅は四万四千戸であります。しかし、私がこの多摩産材を積極的に利用している工務店さんから聞いた話ですけれども、その工務店では、多摩産材の住宅戸数は五十戸程度ということであります。
 多摩産材の住宅利用がもっと進めば、大幅に多摩産材の需要が伸びるというふうに考えております。多摩産材の住宅利用を含めた民間利用に関する都のこれまでの取り組みについてお伺いいたします。


〇津国農林水産部長 都では、多摩産材を利用したモデルハウスの整備や新たな製品開発など、民間のアイデアを活用した提案公募型事業を実施するとともに、多摩産材を活用した家づくりに取り組む団体の活動経費を支援して、民間利用の拡大に努めております。


〇島田委員 今、答弁いただきましたが、多摩産材の民間利用は重要だと。もう一回いいますが、多量に使用する住宅、この利用に対する期待は非常に大きいというふうに思います。消費者の需要を喚起するような思い切った施策、我々も、都議会民主党でも、今、検討しているところでありますけれども、ぜひそういったような思い切った需要を喚起するような施策をやっていただきたいなと思っております。
 例えば車でいうと、プリウスという車がありますけれども、あれはもう十年前、実は私も乗っていたんですが、本当に数台しかありませんでしたけれども、消費者に補助制度、そこに何万と補助しました。消費者に直接、中間のところではなくて、実際のボトムの利用する消費者のところに喚起するような、そういった補助制度とか、そういったものの検討が必要じゃないかと。そういうものが進めば、一気にこの多摩産材の需要が進むかもしれません。環境意識なんかも非常に高まっているというふうに思います。これは改めてまた検討しまして、ご提案したいと思いますけれども、ぜひその点もあわせてよろしくお願いしたいというふうに思っております。
 森林を整備していくには、川上の山の所有者、それから林業家、川中の製材業者、川下の工務店、木工の関係の方々、それぞれの関係者への支援、そして、それぞれの関係の方々が連携して取り組めるよう、コーディネート役が大変重要であるというふうに考えております。
 今後も、東京都の取り組みが大いに期待されます。ぜひよろしくお願い申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。



2012年 09月 26日(水)
12年9月 定例会一般質問 次世代人材育成ほか




〇議長(中村明彦君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質問を続行いたします。
 三十三番島田幸成君。
   〔三十三番島田幸成君登壇〕


〇三十三番(島田幸成君) まず最初に、次世代を担う人材育成についてお伺いいたします。
 中国や韓国と日本との間で尖閣諸島や竹島の領有問題が発端となり、それぞれの国との関係が悪化しております。各国の国益が絡み、良好な関係を構築することは大変難しい状況でありますが、今後、経済、文化で密接な関係にあるアジア諸国と良好な関係を維持しながら、一方で、国として主張すべきことはしっかりと主張すべきと考えております。
 このように流動的な世界情勢の中で、特に次世代のリーダーとなる若者にとっては、幅広い視野や歴史観、日本人としての誇り、使命感を持った人材育成が重要と考えております。
 知事は、次世代のリーダーとなる若者にとってどのような資質が重要と考えるのか、見解をお伺いいたします。
 都教育委員会では、平成二十四年度から次世代リーダー育成道場を開設し、グローバル化の進展する社会で生きる次世代育成プログラムを開設しております。その中で、これからのリーダー像として、世界に活躍できるたくましさ、英語力、多様な文化の理解、チャレンジ精神、使命感などを挙げ、海外に留学生を派遣するとしております。
 先ほど私は、主張すべきことはしっかり主張することが大切だといいましたが、人材育成において大事なのは、自分の意見や主張をはっきりといえる人材を育成することではないかと考えております。次世代リーダー育成道場を意義あるものとするためには、留学だけでなく、事前研修を充実させることが重要と考えます。
 次世代リーダー育成道場の事前研修はどのような点を重視して実施しているのか、お伺いいたします。
 次世代育成道場において、オーストラリア、アメリカ、カナダ、ニュージーランドなど四カ国へ百五十名の留学生を派遣し、コースAでは、平成二十五年一月から同年の十一月下旬の予定でオーストラリアへ五十名を派遣するとしております。オーストラリアは、歴史的に見ると、大戦中敵国であり、当時、日本軍は本土を攻撃した事実もあります。現在は日本と大変友好的な国で、オーストラリアのギラード首相は、東日本大震災でいち早く来日し、被災地にも訪れ、支援を行いました。昨日、ニューヨークの国連本部で野田首相とギラード首相との首脳会談が行われ、アジア・太平洋地域の平和と繁栄のため、お互いに協力すると一致したということで、すばらしいことだというふうに思っております。
 前回も質問しましたが、オーストラリア・カウラには戦時中、捕虜収容所があり、日本兵の脱走によりその多くが亡くなり、戦後、地元の方々が墓地をつくり、毎年慰霊をしていただいております。この史実に、私は、過去の歴史を乗り越え、未来志向の関係を築く重要な要素があると考えております。
 次世代を担う若者にとっては、歴史の教訓に学びながら、各国の方々と友好な関係を築く必要があると考えますが、次世代リーダー育成道場において、我が国だけでなく、留学先の歴史や文化を十分理解させることが重要であると考えますが、見解をお伺いいたします。
 国と国が対立しているときだからこそ、国際交流の窓口を広く開くことが重要であります。次世代を担う人材が世界の方々と未来志向の関係を築くためにも、留学生の派遣、受け入れを促進すべきであります。
 また、近年、東京大学を初め多くの大学で秋入学の制度を導入することにより、海外からの留学生の受け入れを促進することを検討しております。今後は各教育レベルでグローバル化が一層進んでいくと考えられますが、都立高校における留学生の受け入れについて、都教育委員会の見解をお伺いいたします。

 次に、高齢者の見守りについてお伺いいたします。
 都内で孤立死が相次いでおります。ことし三月には、立川市の都営住宅の一室で九十五歳と六十三歳の母子が、その後、七月に豊島区の都営団地で、八月には多摩市の都営団地で、同様の事件が発生いたしました。また、都監察医務院のデータによると、二十三区における六十五歳以上のひとり暮らし高齢者の自宅での死亡者数は、平成十九年から四年連続で二千人を超えております。
 高齢者の中には、町会、自治会や老人クラブ等の地域活動に積極的に参加する元気な方や、みずから必要な医療や介護の情報を収集できる方がおり、こうした方々は地域とつながっておりますが、一方で、自宅に閉じこもり、地域とのつながりが希薄で、必要なときに必要な支援が受けられない高齢者もおります。
 こうした方の孤立死を防ぐためには、地域の見守りネットワークを構築し、介護、宅配、電気、水道、ガスなどさまざまな民間事業者の力も最大限に活用しながら、地域全体で孤立しがちな高齢者を見守る仕組みを、より強固なものにすべきであります。
 地域で孤立しがちな高齢者を見守り、支える取り組みを推進していくために、都はより有効に機能するネットワークの構築に向けて取り組むべきであります。所見をお伺いいたします。
 東京には、二十三区のようにマンションや戸建て住宅の多い地域もあれば、多摩ニュータウンのように大規模集合住宅が多い地域もあります。私の選挙区である西多摩地区は、マンションや戸建て住宅の建設が進む一方で、昔ながらの田園風景の広がる農村地帯もあります。多様な地域特性を持つ東京において、一つの手法で効果的な見守りを行うことは困難であります。東京の多様な地域特性を踏まえた効果的な見守りの手法が必要と考えます。所見をお伺いいたします。
 高齢者が住みなれた地域で安心して生活し続けるためには、医療、介護、予防、住まい、そして地域における支え合いを一体的に提供する地域包括ケアシステムの構築が急務であります。高齢者の見守りは、この地域包括システムを構築する上で極めて重要な取り組みであります。
 見守りは、介護や疾病リスクの早期発見につながり、予防の観点からも大変有益であります。また、高齢者に見守りの担い手になっていただき、支えられる側ではなく、支える側として活躍してもらうことで、活力ある生活の維持向上につながるなど、在宅で元気に暮らし続ける高齢者をふやす効果もあります。元気な高齢者がふえれば、地域は活気に満ち、増大する一方の社会保障費の抑制にもつながります。
 見守りネットワーク構築に対する都のさらなる支援を要望して、次の質問に移ります。

 次に、監理団体改革についてお伺いいたします。
 監理団体には、都職員のOBの再就職、いわゆる天下りの問題、情報公開、経営の健全化、透明性など、まだまだ改革すべき点は多いと考えます。私も昨年、決算特別委員会において、水道局と監理団体、水道サービス株式会社や株式会社PUCにおける契約で、随意契約の占める割合が多いことに触れ、官から民へという言葉がありますが、民間に回せる業務はないかなどを指摘してまいりました。
 そこで、監理団体にかかわる契約について、諸課題を質問いたします。
 監理団体にかかわる契約という中で、大きく二つに分けられると考えます。一つは、各局が監理団体と結ぶ契約で、もう一つは、監理団体がその他の民間企業と結ぶ契約であります。
 一つ目の、各局が監理団体と結ぶ契約に関して質問いたします。
 昨年、水道局と局の監理団体との契約で、随意契約の割合が多いことを指摘いたしました。今回、水道局以外の各局が監理団体と結ぶ契約状況を調べたところ、同様に随意契約が多いことがわかりました。都から業務を受託した監理団体においても、さらにその団体が同じ業務を外部委託する場合もあると聞きます。これは、監理団体が行わなければならない業務もある一方で、民間に直接発注できる事業も含まれているということではないかと考えます。
 私は、こうしたことが民業の圧迫につながっているのではないかと懸念しているわけでありますが、今後は、契約内容の一層の精査を行い、民間にできることは民間に任せるよう、都が監理団体と契約する事業については見直していくべきと考えますが、都の考えをお伺いいたします。
 二点目の、監理団体が民間企業と結ぶ契約に関してお伺いします。
 現在、監理団体の契約情報に関する公表については、都から特命で受託した事業等に係る契約は二百五十万円以上となっておりますが、その他の契約については一億円以上の案件を公表する基準となっております。都から財政支出、人的支援を受けている監理団体である以上、公正性、透明性の向上は欠かせないと考えており、契約額が一億円以下のものについてもできる限り公表すべきであります。
 二年前に設立したマラソン財団に対しては、公道を使うという極めて公益性の高い事業を実施していることから、私は、契約額が一億円以下の案件についても公表すべきだと主張してまいりました。また、みずから積極的に公表を行っている団体に対してはきちんと評価し、その取り組みを他の団体と分かち合いながら改革を進めていく環境をつくるべきだと考えております。
 そこで、契約額が一億円以下の案件の公表を実施している団体の状況をお伺いするとともに、公表に関する自主的な取り組みを後押ししていくことについて、都の考えをお伺いいたします。

 最後に、多摩振興についてお伺いいたします。
 さきの予算委員会でも質問させていただきましたが、多摩地域の産業振興は大変厳しい状況であります。工場移転が相次ぎ、産業の空洞化が進み、地域のまちづくりに悪影響を及ぼす懸念が上がっております。都は、多摩地域の産業の発展のために、これまで以上、インフラ整備、商工業の創業支援など、さまざまな対策を積極的に講じるべきであります。
 今回、特に多摩地域の物流拠点整備についてお伺いいたします。
 平成十八年に都が示した物流ビジョンにおいて、物流効率化に向けた取り組みの一つとして、首都圏を支える物流拠点整備の推進を示しており、多摩地域での物流機能強化を図っていくこととしております。現在、多摩地域では道路網の整備が進められておりますが、特に多摩西部地域においては、ことし三月に圏央道高尾山インターチェンジから八王子ジャンクションまでが開通し、来年には圏央道が海老名ジャンクションまで開通いたします。東名高速から圏央道を利用し、多摩地域への直接のアクセスが可能となり、今後首都圏の人、物の流れが大きく変化することが予想されます。
 一方、幹線道路であっても、大型貨物が走行できない箇所や、局所的な渋滞発生箇所など、物流ボトルネックが存在しております。
 そこで、多摩西部地域での物流ビジョンにおける物流ボトルネック解消のための取り組み状況についてお伺いいたします。
 現在、都内には大田、板橋、足立、江戸川において、流通業務地区、いわゆる物流拠点が整備されており、既に更新期を迎えております。一方で、多摩地域にはこのような物流拠点が一つもなく、産業振興に支障を来しております。
 このため、都は、東京都西南部の物流拠点について、平成二十年五月に整備方針を策定し、その中で、候補地とされている八王子市と青梅市が整備に向けて取り組んでおりますが、まだ整備に至っておりません。
 私は、多摩地域における物流拠点については、早急に整備すべきと考えます。
 一方で、二十四年四月に発表された首都圏の地震による被害想定の見直しでは、これまでの被害想定を大きく上回る被害が想定されております。物流拠点は、区部、特に臨海部に集中しておりますが、大地震、その後の津波が襲ったとき、都の物流輸送の主要な拠点が機能しなくなることも考えられます。都民が生きていくのに必要な水や食べ物が十分供給できないことも懸念され、大きな問題であります。東京の防災、特に物流ネットワークの分散化という視点でも、多摩地域における物流拠点整備は喫緊の課題であります。
 都は西南部物流拠点の整備に向けて今後どのように取り組んでいくのか、見解をお伺いして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
   〔知事石原慎太郎君登壇〕

〇知事(石原慎太郎君) 島田幸成議員の一般質問にお答えいたします。
 次世代のリーダーとなるべき今日の若者の資質についてでありますが、昨今の若者の気質、かたぎの象徴でしょうか、一流の商社に入りながら外国勤務は嫌だという新入社員がいるようであります。また、あるゼネコンの社長から聞きましたが、新入社員に、君はうちの会社に入って、土木に行くか、建築かといったら、両方とも嫌です、企画をさせてくださいという、現場も知らずにそういうばかなことをいう新入社員がふえているようですけれども、慨嘆していましたが、何というんでしょうか、チャレンジ精神に欠けて、安全、安定志向に流れたというか、非常に虚弱な人間性を感じさせられてなりません。
 また、失敗や傷つくことを恐れて、あるいは携帯電話やネットといったバーチャルな世界に耽溺するなど、生身の人間関係を築けないでいる若者が多いようであります。
 私が昔からやっております外洋帆走のヨットでも同じことが起こっていますが、この間、IOCのロゲと、彼もまたセーラーですけれども、ヨット乗りですけれども、オーバーナイトの激しいレースにクルーを集めようとすると、若いやつは来ないと慨嘆したら、ヨーロッパでも同じことが起こっていると。やってくるのはプロの、金を払って雇うクルーでしかなくて、どうしてこんなことになったんだろうかと慨嘆したら、彼が、三つのスクリーンのせいだと。一つは携帯電話だ、一つはテレビだ、もう一つはコンピューターだといって笑っていましたが、あながちそれだけのせいでもないと思いますけれども、いずれにしろ、世界が激変して、国際競争も厳しさが一段と増している中で、戦後手にした繁栄も夢になりかねない、泡と消えかねないようなこの現行を解消し、閉塞を打ち破っていくには、これはやっぱり若者たちが発奮しなければならないと思います。
 これはどの国でも同じことだと思いますが、外の世界にみずから積極的に飛び出して、文化や価値観の違う人々とあえてまみえて、そういった摩擦、相克の中、明確に自分のアイデンティティーというものを磨き上げ、強い意思表示をしながら独自の才能を開花させるような、そういう若者たちを私たちは育てていかないと、この国はもたないというような気がいたします。
 健全な肉体を育てて、脳幹を鍛えることで、つまりトレランス、耐性を培うことで、みずからを律する強い人間になれるわけでありまして、柔軟でしたたかな精神を養うためにも、体力づくりやスポーツに取り組ませる必要があると思います。
 国際化の時代に必須な論理的な思考力や、他者と十二分に意見を交わすために必要な言葉の力も身につける必要があると思います。
 こうした事柄を通じて、首都東京から、知力、体力、人間力を備えた、自信と誇りを持って世間と渡り合える人材を育てていきたいものだと思っております。
 他の質問については、教育長及び関係局長から答弁します。
   〔教育長比留間英人君登壇〕

〇教育長(比留間英人君) 三点のご質問にお答えをします。
 まず、次世代リーダー育成道場における事前研修についてでありますが、留学では、我が国の歴史と文化を学び、日本人としての自覚と誇りを高めた上で、留学先の文化や生活などに直接触れ、人々と積極的にかかわることが重要でございます。そのため、事前研修では、歴史の学習や先端技術施設訪問などを実施し、我が国の理解を深め、その魅力を積極的に発信する力を育成するとともに、相手の意図や考えを的確に把握し、論理的に説明できるコミュニケーション能力や、憶せず意見を主張する力を身につけることに重点を置いております。
 こうした研修により、研修生が海外での生活や学習に必要な技能等を身につけ、留学先での成果を最大限に引き出せるよう指導しております。
 次に、次世代リーダー育成道場において、我が国と留学先の歴史や文化を理解させることについてでございますが、研修生が相手の立場や考え方の違いを理解し、互いの信頼関係を深め、現地における学習活動を円滑に行うためには、事前に我が国と留学する国の歴史や文化を学ぶことが重要であります。そのため、研修生は、史跡等におけるフィールドワークや伝統文化の体験学習などを行い、我が国の歴史や文化について学んでおります。また、留学先の大使館職員などによる講義や、留学先の歴史、文化、自然などについての課題研究を行い、我が国との関係を含め、留学する国について理解を深めております。
 こうした取り組みを通して、留学先での研修を充実させ、将来、さまざまな分野で活躍するリーダーを育成してまいります。
 次に、都立高校での留学生の受け入れについてでございます。
 都立高校生が外国からの留学生と勉学や生活をともにするなど、直接交流することは、我が国と異なる伝統や文化を知るとともに、世界のさまざまな国や地域の人々と望ましい関係をつくることの大切さを理解する上で重要でございます。平成二十三年度には九カ国、二十二名の留学生が、都立高校十二校でともに学びました。また、三十三カ国、六百三十五名の海外からの高校生が、都立高校二十七校を短期間訪問し、交流を実施いたしました。
 留学生を幅広く受け入れることは、学校の教育内容の充実につながることから、各学校がその意義を理解し、留学生との交流が広がるように努めてまいります。
   〔福祉保健局長川澄俊文君登壇〕

〇福祉保健局長(川澄俊文君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、高齢者を見守る地域のネットワークづくりについてでありますが、都はこれまで、民生委員や自治会、町会などによる高齢者の見守りを行う区市町村に対して、包括補助を通じて支援するほか、関係機関と連携して見守り活動を行うシルバー交番設置事業を実施し、地域の見守り拠点の充実を図ってまいりました。
 現在、見守りの担い手である地域包括支援センターの職員、民生委員等から成る、区市町村の高齢者見守り体制充実に向けた関係者会議の中で、これまでの取り組みの検証や先駆的な事例の分析を行っており、今後、こうした地域における見守り活動のネットワークがより効果的に機能するよう取り組んでまいります。
 次に、地域特性を踏まえた見守り活動についてでありますが、関係者会議においては、個人情報の取り扱いやライフライン事業者との連携に加え、戸建て住宅、マンション、大規模集合住宅など、居住形態ごとの有効な見守り手法や新たな担い手の育成など、地域におけるさまざまな課題についても検討しているところでございます。
 検討結果は区市町村や地域包括支援センター等に提供し、各地域における効果的な見守りの取り組みが一層進むよう支援してまいります。
   〔総務局長笠井謙一君登壇〕

〇総務局長(笠井謙一君) 二点のご質問にお答えをいたします。
 まず、監理団体と契約する事業の見直しについてでございますが、監理団体が担う業務につきましては、都の施策や社会経済状況に応じて常に変化するものであることから、不断に検証していくことが不可欠であります。
 都は、事業成果やコストなどを評価、検証し、施策の見直しなどにつなげる継続的な取り組みとして事業評価を実施しております。平成二十二年度からは、監理団体に委託している事業等について、事業効果や効率性のみならず、団体が実施することの妥当性についても検証を行っております。
 今後もこうした取り組みなどにより、監理団体と民間事業者の役割分担について、効率性や都民サービス向上の観点から、適時適切に見直し、都政を支える重要なパートナーとして監理団体を活用してまいります。
 次いで、監理団体における契約情報の公表についてでありますが、都は現在、一億円以上のすべての契約を公表対象とすることに加え、都から特命で受託した事業等において再委託等を行う場合は、二百五十万円以上の契約のほかにも、団体から特命で契約を行ういわゆる特定契約のすべてを公表対象としております。既に一部の監理団体では、みずからの判断で一億円以下の契約案件を公表対象としており、東京マラソン財団においては、平成二十三年度契約締結分から、公表対象を一億円以上から五千万以上に改めました。
 今後とも、毎年度実施する経営目標の達成度評価制度などを活用し、団体のこうした自主的な取り組みのうち、特筆すべき内容については適正に評価をしてまいります。
   〔都市整備局長飯尾豊君登壇〕

〇都市整備局長(飯尾豊君) 二点のご質問にお答えいたします。
 まず、多摩西部地域における物流ボトルネック解消についてでございますが、平成十八年に策定した総合物流ビジョンでは、効率的な輸送を阻害する物流ボトルネック箇所を早期に解消することを、取り組むべき対策の一つとしております。そのため、都は、新奥多摩街道など、通行車両の重量制限を緩和した重さ指定道路を拡充するとともに、国に働きかけて、国道一六号松原地区においては、上下二車線を四車線化するなど、大型貨物車の走行円滑化を進めてまいりました。
 引き続き関係機関と連携しながら、多摩西部地域における物流ボトルネックの解消に努めてまいります。
 次に、西南部物流拠点の整備についてでございますが、多摩地域における物流拠点の整備は、東京及び首都圏の物流を支えるとともに、災害時の救援活動を円滑に行う上でも重要であり、西南部物流拠点の整備方針の中で、八王子市川口地区と青梅市今井地区を候補地としております。
 都は、両市とともに西南部物流拠点整備検討協議会を設置し、これまで整備手法の検討などを行ってまいりました。また、それぞれの市において、基盤整備や企業誘致などの調査を行うとともに、土地利用計画や農業政策等との調整を図りつつ、整備計画の策定作業を進めております。
 都としては、関係機関と連携し、こうした市の取り組みを支援することにより、多摩地域の物流機能の強化に取り組んでまいります。


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議事録

都議会厚生委員会質問内容

第2回定例会一般質問

厚生委員会質疑

2015年12月9日 島田都議 一般質問を行いました

第3回定例会 島田幸成都議 一般質問を行いました

平成26年3月17日 総務委員会にて質疑

2013年12月 総務委員会 猪瀬知事に質疑

特別委員会 委員会質問 平成24年度の決算について

総務委員会 ひきこもり

各会計決算特別委員会  都有地について 10月28日

総務委員会  10月22日

2013年9月 一般質問

13年3月 予算特別委員会 多摩ビジョンほか

12年11月 経済港湾委員会 産業振興、多摩産材活用について

12年9月 定例会一般質問 次世代人材育成ほか

12年6月 文教委員会 スクールカウンセラーについて

12年3月 予算特別委員会 多摩地域の産業振興施策ほか

11年12月 文教委員会 都立高校改革について

11年11月 文教委員会 私立学校への震災対策について

11年11月 スポーツ振興局 東京マラソン財団について
 
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